中小M&A資格試験(仮称)とは?
中小企業庁が2026年度の創設を進める新しい公的検定(仮称)。M&A仲介業者・FA・金融機関担当者・士業などを対象に、M&A実務・財務税務・法務・倫理行動規範の知識と倫理観を問う試験として検討が進められています。制度の詳細はまだ確定していません。
中小M&A資格試験(仮称)の基本データ
中小M&A資格試験(仮称)は公的資格です。実施機関は中小企業庁(試験運営は株式会社銀行研修社に委託)。 合格率は未公表。合格基準は総得点70〜80%程度に加え、科目ごとの最低基準(50%程度が目安)を設ける方向で検討中、受験者数は初回は約1万人規模を想定(既存のM&A支援機関登録制度に登録されている専従者数がベース)。受験料は有償になる方針だが、金額は2026年7月時点で未公表。
- 実施機関
- 中小企業庁(試験運営は株式会社銀行研修社に委託)
- 合格率
- 未公表。合格基準は総得点70〜80%程度に加え、科目ごとの最低基準(50%程度が目安)を設ける方向で検討中
- 受験者数
- 初回は約1万人規模を想定(既存のM&A支援機関登録制度に登録されている専従者数がベース)
- 受験料
- 有償になる方針だが、金額は2026年7月時点で未公表
出典: 中小企業庁「中小M&A資格試験実施事業」に関する公募資料(2026年3月27日公表)、同庁検討会資料(2026年3月17日)等の一次資料、および複数の専門媒体の報道内容を横断的に確認した2026年7月時点の情報
中小M&A資格試験(仮称)の概要
中小M&A資格試験(仮称)は、中小企業庁が2026年度(令和8年度)の創設を進めている新しい公的検定です。経営者の高齢化と後継者不在を背景に、休業・廃業・解散の件数が2024年に約6.3万件まで増加する中、その受け皿として急拡大してきた民間のM&A仲介業・FA(フィナンシャルアドバイザー)業に対し、説明不足・利益相反(両手仲介)・買い手候補の審査不足といったトラブルが表面化してきました。M&A仲介業には弁護士・税理士のような免許制度がなく、参入障壁の低さがトラブルの一因とされてきたことから、2025年6月13日の閣議決定に「中小M&Aの担い手の質を担保する資格制度の創設」が明記されました。
この資格は、弁護士や税理士のような業務独占資格ではなく、簿記検定や販売士検定に近い「公的な検定」として位置づけられる見通しです。合格しても M&A仲介業務そのものが免許制になるわけではありません。一方で、合格者については中小企業庁がデータベースを作成し氏名を公表・検索可能にする登録制度が検討されており、登録の維持には倫理規程の遵守宣言と定期的な講習受講が条件になる見込みです。倫理規程に違反した場合は登録取り消しと事実の公表という措置も検討されています。
試験は2026年3月27日に中小企業庁が運営受託事業者を選ぶ企画競争の募集を開始し、同年5月1日に株式会社銀行研修社が運営事業者として採択されました。初回試験は2027年1〜2月頃の実施が見込まれていますが、正式名称・受験料・受験資格・出題範囲の詳細な配点などは、2026年7月時点でまだ確定していません。本サイトのコンテンツは、この時点までに公表されている情報をもとにした一般知識であり、公式の試験対策教材ではない点にご留意ください。
- 中小企業庁が2026年度(令和8年度)の創設を進める新しい公的検定(正式名称は未確定の仮称)
- M&A仲介業者・FA・金融機関担当者・士業・M&Aプラットフォーム関係者などが対象。想定受験者数は約1万人規模
- 業務独占資格ではなく、簿記検定等に近い公的検定という位置づけの見通し
- 合格者は氏名が公表・データベース化され、倫理規程の遵守宣言と定期講習が登録維持の条件になる見込み
- 2026年3月に運営受託事業者の公募が始まり、同年5月に株式会社銀行研修社が採択。初回試験は2027年1〜2月頃を想定(未確定)
中小M&A資格試験(仮称)の合格率・難易度・試験日程
実施機関
中小企業庁(試験運営は株式会社銀行研修社に委託)
受験者数(目安)
初回は約1万人規模を想定(既存のM&A支援機関登録制度に登録されている専従者数がベース)
合格率
未公表。合格基準は総得点70〜80%程度に加え、科目ごとの最低基準(50%程度が目安)を設ける方向で検討中
受験料
有償になる方針だが、金額は2026年7月時点で未公表
年間スケジュール
- 2025年6月13日:閣議決定で資格制度の創設方針が明記される
- 2026年3月17日:中小企業庁の検討会が中小M&A市場の改革方向性を提示
- 2026年3月27日:試験運営の受託事業者を選ぶ企画競争の募集が開始
- 2026年5月1日:運営事業者として株式会社銀行研修社が採択される
- 2027年1〜2月頃(想定・未確定):初回試験の実施が見込まれる
※この資格はまだ制度設計の途中段階であり、正式名称・受験料・受験資格(実務経験の要否等)・初回試験の具体的日程・出題範囲の確定配点・既存のM&A関連資格保有者への優遇措置の有無など、多くの点が未確定です。本ページの内容は2026年7月時点の公表情報に基づく整理であり、内容は今後変更される可能性があります。必ず中小企業庁および運営受託事業者(株式会社銀行研修社)の公式発表で最新情報をご確認ください。
出典:中小企業庁「中小M&A資格試験実施事業」に関する公募資料(2026年3月27日公表)、同庁検討会資料(2026年3月17日)等の一次資料、および複数の専門媒体の報道内容を横断的に確認した2026年7月時点の情報
中小M&A資格試験(仮称)の試験内容(科目・問題数・合格基準)
2026年7月時点で示されている案では、試験はCBT方式(コンピューターを使った試験)で、M&A実務・財務税務・法務・倫理行動規範の4科目、最大60問程度・120分での実施が検討されています。合格基準は総得点70〜80%程度に加え、科目ごとの最低基準を設ける方向で検討されており、いずれも確定情報ではありません。
試験形式
CBT方式(想定・未確定)。4択・5択の選択式を基本に、一部で計算問題・事例問題も出題される見込み
試験時間
120分(想定・未確定)
解答形式
4科目合計で最大60問程度(想定・未確定)
合格基準
総得点70〜80%程度に加え、科目ごとにも最低基準(50%程度が目安)を設ける方向で検討中(未確定)
出題科目
M&A実務
21〜24問程度(想定)仲介・FA業務の全体像、M&Aのスキーム(株式譲渡・事業譲渡・合併・会社分割・株式交換等)、企業価値評価の基礎、デューデリジェンスの基礎、PMI(統合後の実務)の基礎。
財務・税務
12〜14問程度(想定)簿記・財務諸表の読み方、M&Aのストラクチャリングに関わる会計処理(のれんの計上・償却等)、複数の税目にまたがる税務リスク、適格組織再編の基礎。
法務
10〜11問程度(想定)会社法(組織再編行為・株主総会特別決議・事業譲渡の手続き等)・民法・労働法の基礎、株式譲渡契約や秘密保持契約(NDA)などM&A契約の基本知識。
倫理・行動規範
15問程度(想定)利益相反の防止、反社会的勢力の排除、専任条項の扱い、説明義務、両手仲介の開示など、中小M&Aガイドラインに基づく行為規範。全体の約25%を占める中核科目とされる。
問われる力
- M&Aの基本スキームと企業価値評価・デューデリジェンスの基礎知識
- 財務諸表を読み解き、M&Aに関わる会計処理・税務リスクを把握する力
- 会社法・労働法等、M&Aに関わる法務の基礎知識
- 利益相反防止・説明義務など、中小M&Aガイドラインに基づく倫理的な行動規範の理解
中小M&A資格試験(仮称)取得後のキャリア
経営者の高齢化と後継者不在を背景に、休業・廃業・解散件数は2024年に約6.3万件まで増加し、民間M&A支援機関の支援実績はすでに国の事業承継・引継ぎ支援センターの2倍以上の規模になっています。この資格は、M&A仲介・FA業務に関わる人材の知識と倫理観を可視化し、中小企業のM&A市場全体の信頼性を高めることを目的に検討されています。
主なキャリアパス
M&A仲介会社・FA(フィナンシャルアドバイザー)
中小企業のM&A仲介・助言を担う実務者。想定される受験対象の中心層で、合格・登録は取引先への信頼性の裏づけになりうる。
金融機関のM&A担当者
地域金融機関(信用金庫・信用組合等)を含め、取引先企業のM&A相談に対応する担当者。政府は地域金融機関の職員に取得を促す方針も報じられている。
士業(税理士・公認会計士・弁護士等)
M&Aの財務・税務・法務デューデリジェンスや契約書レビューを担う専門家。既存の独占業務を代替するものではなく、連携の基礎知識として位置づけ。
M&Aプラットフォーム関係者
マッチングサイト等を運営するM&Aプラットフォーム事業者の担当者。仲介と異なる形態だが、支援の質を担保する観点で対象に含まれる見通し。
関連データ
休業・廃業・解散件数(2024年)
約6.3万件
出典:中小企業庁公表資料に基づく報道内容(2026年時点)
民間M&A支援機関の支援実績
国の事業承継・引継ぎ支援センターの2倍以上の規模
出典:中小企業庁検討会資料(2026年3月17日)に基づく報道内容
初回試験の想定受験者数
約1万人規模
出典:M&A支援機関登録制度の専従者数をベースにした報道内容(2026年時点)
- この資格の保有・登録が、将来的にM&A支援機関登録制度(組織単位の登録制度)の要件に組み込まれる可能性も報じられているが、2026年7月時点では未確定
- 既存の民間M&A関連資格(事業承継・M&Aエキスパート、JMAA認定M&Aアドバイザー等)が廃止されるわけではなく、当面は併存する見通し
- 合格者の氏名が公表・データベース化される点が既存の民間資格と大きく異なり、「合格後の質」を継続的に可視化する仕組みを目指しているとみられる
中小M&A資格試験(仮称)のよくある質問
Q. この資格はすでに実施されていますか?
A. いいえ、2026年7月時点ではまだ実施されていません。2026年5月に運営事業者として株式会社銀行研修社が採択された段階で、初回試験は2027年1〜2月頃の実施が見込まれていますが、正式な日程は未公表です。
Q. 国家資格なのですか?
A. 弁護士・税理士のような業務独占資格ではなく、簿記検定や販売士検定に近い「公的な検定」に位置づけられる見通しです。合格してもM&A仲介業務自体が免許制になるわけではありません。
Q. 受験資格はありますか?
A. 2026年7月時点では未公表です。想定される受験対象は、M&A仲介業者・FA・金融機関担当者・士業・M&Aプラットフォーム関係者などですが、実務経験等の受験資格が課されるかどうかは今後の発表を待つ必要があります。
Q. 受験料はいくらですか?
A. 有償になる方針は決まっていますが、具体的な金額は2026年7月時点で未公表です。
Q. どのような分野から出題されますか?
A. 2026年3月時点の案では、「M&A実務」「財務・税務」「法務」「倫理・行動規範」の4科目、CBT方式・最大60問程度・120分での実施が検討されています。特に「倫理・行動規範」が全体の約25%を占める中核科目とされている点が特徴です。ただしこれらはあくまで案の段階で、確定情報ではありません。