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施工・検査・法令

絶縁抵抗試験と接地抵抗試験の違い

電気工事完了後に行う重要な試験に、絶縁抵抗試験と接地抵抗試験があります。前者は電線と大地間の絶縁状態、後者は接地極から大地への抵抗値を測定します。基準値と計器が異なる点が頻出。

比較表で見る違い

観点絶縁抵抗試験接地抵抗試験
測定対象電線相互間・電線と大地間の絶縁抵抗接地極(アース)から大地までの抵抗値
使用計器絶縁抵抗計(メガー)接地抵抗計
計器の電圧直流の高電圧(125V・250V・500V・1000V)低周波の交流電流(測定用補助電極が必要)
基準値(住宅100V回路)0.1 MΩ 以上(対地電圧150V以下)D種接地で100Ω以下(500Ω以下まで緩和可)
基準値(200V回路)0.2 MΩ 以上(対地電圧150V超〜300V以下)D種接地で100Ω以下(500Ω以下まで緩和可)
基準値(300V超)0.4 MΩ 以上C種接地で10Ω以下(500Ω以下まで緩和可)
試験のタイミング電源を切って測定(活線状態は不可)電源を切って測定(補助接地極を打設)
主な目的漏電・感電・火災事故の防止感電・漏電遮断器の確実な動作

それぞれの詳しい解説

A絶縁抵抗試験

絶縁抵抗計(メガー)で電線と大地間(または電線相互間)の絶縁状態を測定する試験。直流電圧をかけて漏れ電流を測ります。一般家庭の100V回路は0.1MΩ以上、200V回路は0.2MΩ以上、300V超は0.4MΩ以上が基準。

  • 使用計器:絶縁抵抗計(メガー)

  • 対地電圧150V以下:0.1MΩ以上

  • 対地電圧150V超〜300V以下:0.2MΩ以上

  • 対地電圧300V超:0.4MΩ以上

  • 電源OFFで測定(活線状態は不可)

B接地抵抗試験

接地抵抗計を使い、接地極から大地までの抵抗値を測定する試験。補助接地極を2本打ち込み、交流電流を流して電圧降下から接地抵抗値を求めます。D種は100Ω以下、C種は10Ω以下が基準(漏電遮断器0.5秒動作で500Ω以下まで緩和)。

  • 使用計器:接地抵抗計

  • 補助接地極を2本打ち込んで測定

  • D種接地工事:100Ω以下

  • C種接地工事:10Ω以下

  • 漏電遮断器0.5秒動作で500Ω以下まで緩和

試験対策のポイント

「絶縁抵抗試験=メガー(直流)/MΩ単位、接地抵抗試験=接地抵抗計(交流)/Ω単位」。住宅100V回路の絶縁抵抗は0.1MΩ以上、D種接地は100Ω以下を必ず暗記。

理解度チェック(3問)

Q1. 絶縁抵抗の測定に使用する計器として正しいものはどれか。

  1. 1接地抵抗計
  2. 2絶縁抵抗計(メガー)
  3. 3クランプメータ
  4. 4回路計(テスタ)
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正解:2. 絶縁抵抗計(メガー)

絶縁抵抗の測定は絶縁抵抗計(メガー)を使用。直流電圧をかけて漏れ電流から絶縁抵抗を測る。

Q2. 一般住宅の100V分岐回路(対地電圧150V以下)の絶縁抵抗値の最小値として正しいものはどれか。

  1. 10.1 MΩ
  2. 20.2 MΩ
  3. 30.4 MΩ
  4. 41.0 MΩ
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正解:1. 0.1 MΩ

対地電圧150V以下では絶縁抵抗0.1MΩ以上が基準。150V超〜300V以下は0.2MΩ、300V超は0.4MΩ。

Q3. 接地抵抗の測定について正しい記述はどれか。

  1. 1絶縁抵抗計(メガー)で測定する
  2. 2補助接地極を打ち込んで交流電流を流して測定する
  3. 3直流の高電圧を電線と大地間にかけて測定する
  4. 4測定単位はMΩである
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正解:2. 補助接地極を打ち込んで交流電流を流して測定する

接地抵抗計は補助接地極を打ち込み、交流電流を流して電圧降下から接地抵抗を測定する。単位はΩ。

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