違いシリーズ一覧に戻る
安全(自動車の運転知識)

ハイドロプレーニング現象とフェード現象の違い

走行中に制動・操縦が効きにくくなる現象として、ハイドロプレーニング現象とフェード現象があります。前者はタイヤと路面の間に水膜ができてタイヤが浮く現象、後者はブレーキの摩擦部分が過熱して効きが悪くなる現象です。原因も対策もまったく異なるため、しっかり区別しておきましょう。

比較表で見る違い

観点ハイドロプレーニング現象フェード現象
起こる箇所タイヤと路面の間(接地面)ブレーキ(ライニング/パッドと接触面)
原因濡れた路面を高速走行し、タイヤと路面の間に水膜ができるフットブレーキの使い過ぎで摩擦部分が過熱する
起こる状況雨天・水たまり・高速走行・タイヤの溝が浅いとき長い下り坂でフットブレーキを連続使用したとき
症状タイヤが浮き、ハンドルもブレーキも効かなくなる摩擦力が低下しブレーキの効きが急に悪くなる
主な対策速度を控える・溝の十分なタイヤ・空気圧の適正管理エンジンブレーキ(排気ブレーキ)を併用しフットブレーキの多用を避ける
ブレーキ液との関係関係しない(タイヤと水の問題)直接はブレーキ装置の過熱。さらに進むとベーパーロックへ
分類タイヤ・路面に起因する現象ブレーキの過熱に起因する現象

それぞれの詳しい解説

Aハイドロプレーニング現象

雨などで濡れた路面を高速で走行したとき、タイヤと路面の間に水の膜ができてタイヤが水の上に浮いた状態になり、ハンドルやブレーキが効かなくなる現象。タイヤの溝が浅い(摩耗している)、空気圧が低い、速度が高いほど起こりやすくなります。対策は速度を控えること、溝の十分なタイヤを使い空気圧を適正に保つことです。

  • タイヤと路面の間に水膜ができてタイヤが浮く

  • 雨天・高速走行・溝の浅いタイヤで起こりやすい

  • ハンドル・ブレーキともに効かなくなる

  • 対策:速度を控える・溝/空気圧の適正管理

Bフェード現象

長い下り坂などでフットブレーキを使い過ぎると、ブレーキの摩擦部分(ライニングやパッド)が過熱し、ガスが発生するなどして摩擦力が低下し、ブレーキの効きが急に悪くなる現象。対策は、エンジンブレーキ(大型車では排気ブレーキ)を併用してフットブレーキの多用を避けることです。さらに過熱が進むとベーパーロック現象につながります。

  • フットブレーキの使い過ぎで摩擦部分が過熱

  • ライニング/パッドの摩擦力が低下しブレーキが効きにくくなる

  • 長い下り坂で起こりやすい

  • 対策:エンジンブレーキ・排気ブレーキの併用

試験対策のポイント

「ハイドロプレーニング=タイヤと路面の水膜でタイヤが浮く、フェード=フットブレーキの過熱で効きが悪くなる」。ハイドロは速度抑制とタイヤ管理、フェードはエンジン/排気ブレーキ併用が対策。原因も箇所も別物。

理解度チェック(3問)

Q1. ハイドロプレーニング現象の説明として正しいものはどれか。

  1. 1ブレーキの過熱で効きが悪くなる現象
  2. 2ブレーキ液が沸騰して気泡ができる現象
  3. 3濡れた路面でタイヤと路面の間に水膜ができ、タイヤが浮く現象
  4. 4エンジンが過熱して出力が落ちる現象
解答・解説を見る

正解:3. 濡れた路面でタイヤと路面の間に水膜ができ、タイヤが浮く現象

ハイドロプレーニング現象は、濡れた路面を高速走行した際にタイヤと路面の間に水膜ができ、タイヤが浮いてハンドルもブレーキも効かなくなる現象。

Q2. フェード現象が起こる主な原因として正しいものはどれか。

  1. 1タイヤの溝が浅い
  2. 2長い下り坂でフットブレーキを使い過ぎ、摩擦部分が過熱する
  3. 3路面に水たまりがある
  4. 4タイヤの空気圧が低い
解答・解説を見る

正解:2. 長い下り坂でフットブレーキを使い過ぎ、摩擦部分が過熱する

フェード現象は、フットブレーキの使い過ぎでライニングやパッドが過熱し、摩擦力が低下してブレーキが効きにくくなる現象。下り坂で起こりやすい。

Q3. ハイドロプレーニング現象とフェード現象の対策の組合せとして正しいものはどれか。

  1. 1ハイドロ:エンジンブレーキ併用/フェード:速度を控える
  2. 2ハイドロ:速度を控えタイヤを適正管理/フェード:エンジン(排気)ブレーキを併用
  3. 3どちらもブレーキ液の交換で防げる
  4. 4どちらもタイヤの空気圧を上げれば防げる
解答・解説を見る

正解:2. ハイドロ:速度を控えタイヤを適正管理/フェード:エンジン(排気)ブレーキを併用

ハイドロプレーニングは速度を控え、溝の十分なタイヤと適正な空気圧で防ぐ。フェードはエンジンブレーキ(排気ブレーキ)を併用してフットブレーキの多用を避ける。

同じ分野の「違い」記事

電工二種 一問一答で演習する