応用情報技術者とは?
情報処理推進機構(IPA)が実施する国家資格・情報処理技術者試験のレベル3。基本情報技術者(FE)の上位、高度試験(レベル4)の登竜門として位置付けられ、年間約12〜15万人が受験する人気の国家試験です。
応用情報技術者の概要
応用情報技術者試験(AP)は、情報処理の促進に関する法律に基づき、独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)が実施する国家資格・情報処理技術者試験の「レベル3」に位置付けられる試験です。
ITパスポート(レベル1)・基本情報技術者(レベル2)の上位にあたり、応用的なIT知識と技能を持ち、IT戦略の立案や情報システムの設計・開発・運用などを上級技術者として遂行できる人材であることを認定します。さらに上位の高度試験(プロジェクトマネージャ・ネットワークスペシャリスト等)の午前 I 試験が一部免除されるなど、ステップアップの起点として活用される試験でもあります。
試験は年2回(春期4月・秋期10月)。午前は 4択 80問(150分)、午後は記述式11問のうち5問を選択(150分)。午前 / 午後それぞれ100点満点中60点以上で合格となります。合格率は20〜25%でやや難。
受験資格は不問(誰でも受験可)。社会人エンジニアの腕試し・転職時の評価・人事制度上の手当対象として広く活用されており、IT 業界では取得を推奨・支援する企業が多数あります。
- IPA が実施する国家資格・情報処理技術者試験のレベル3
- 基本情報(FE)の上位、高度試験(レベル4)の登竜門
- 4 択 80 問(午前)+ 記述 5 問(午後)・各 60% 以上で合格
- 合格率 20〜25%・年間約 12〜15 万人が受験する人気資格
- 高度試験の午前 I 免除など、ステップアップに有利
受験者数・試験日程・合格率
年間スケジュール
- 受験申込み: 春期 1月中旬〜2月上旬/秋期 7月上旬〜下旬
- 試験実施: 春期 4月第3日曜/秋期 10月第3日曜
- 合格発表: 試験から約2ヶ月後
受験資格は不問。CBT 方式ではなく現状はペーパー試験(年2回)。基本情報技術者(FE)はCBTで通年受験可能だが、AP はまだ紙試験。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)公表データ(令和5年度試験)
試験の構成
午前は 4 択 80 問(150分)、午後は記述式 11 問中 5 問選択(150分)。午前・午後ともに 100 点満点中 60 点以上で合格。出題範囲はテクノロジ系・マネジメント系・ストラテジ系の全分野。
試験形式
筆記試験(午前マークシート / 午後記述)
試験時間
午前 150 分 + 午後 150 分(合計 5 時間)
解答形式
午前: 4択80問 / 午後: 記述11問中5問選択
合格基準
午前 60%以上 かつ 午後 60%以上
出題科目
基礎理論
午前 ~6問離散数学・応用数学・情報理論・通信理論・計算理論・アルゴリズム
コンピュータシステム
午前 ~10問プロセッサ・メモリ・入出力・システム構成・性能評価
技術要素
午前 ~20問データベース・ネットワーク・セキュリティ・ヒューマンインタフェース
開発技術
午前 ~6問システム開発技術・ソフトウェア開発管理技術
プロジェクトマネジメント
午前 ~4問スコープ・スケジュール・コスト・品質・リスク管理
サービスマネジメント
午前 ~6問ITIL ベース・サービスマネジメント・システム監査
システム戦略
午前 ~6問システム戦略・システム企画・要件定義
経営戦略
午前 ~6問経営戦略マネジメント・技術戦略マネジメント
企業と法務
午前 ~6問企業活動・経営工学・法務・標準化
午後 11 問
午後 5問経営戦略 / 情報セキュリティ(必須) / プログラミング / システム設計 / ネットワーク / データベース / 組込みシステム / 情報システム開発 / プロマネ / サービスマネジメント / システム監査 — 11問中5問選択(情報セキュリティは必須)
問われる力
- 応用的な IT 知識と技能の理解(テクノロジ・マネジメント・ストラテジ)
- 情報システムの企画・要件定義・設計・開発の応用力
- プロジェクトマネジメント・サービスマネジメント・システム監査の知識
- 経営戦略・システム戦略の応用力
- 記述式問題に答える文章構成力・専門知識の応用力
資格取得後のキャリア
応用情報技術者を取得すると、IT 系企業の上級エンジニア、システム設計・要件定義担当、プロジェクトマネージャ補佐などのキャリアが現実的になります。さらに上位の高度試験(プロジェクトマネージャ・ネットワークスペシャリスト・データベーススペシャリスト等)に進む基盤資格としても重要です。
主なキャリアパス
システムエンジニア(SE)
要件定義・基本設計・詳細設計を担う上級エンジニア。AP の知識を直接活用。
プログラマー(上位)
応用情報の知識でアーキテクチャやアルゴリズムの応用設計が可能に。
プロジェクトマネージャ補佐
PM 補佐としてスケジュール・リスク・品質管理を担当。高度試験 PM へのステップ。
インフラエンジニア
ネットワーク・データベース・セキュリティ知識を活かしてインフラ設計・運用。
IT コンサルタント
経営戦略・システム戦略の知識を活かして顧客の DX 推進を支援。
高度試験へのステップ
PM・NW・DB・SC・SA・ST・AU・ES・IT ストラテジストの午前 I 免除(2年間有効)。
- IT 業界では資格手当(月3,000〜20,000円)の対象になりやすい
- 転職・人事評価で「上級エンジニア相当」として評価されやすい
- プロジェクトマネージャ等の高度試験への登竜門
よくある質問
Q. 基本情報(FE)と応用情報(AP)の違いは?
A. 基本情報(FE)はレベル2、応用情報(AP)はレベル3です。AP は FE の上位で、より応用的・実務的な知識と記述式の午後試験が課されます。FE は CBT 方式で通年受験可能、AP は年2回のペーパー試験です。AP に合格すると上位の高度試験(PM・NW 等)の午前 I が免除されます。
Q. 受験資格はありますか?
A. ありません。誰でも受験可能です。学歴・年齢・実務経験を問わず申し込めます。初心者でも独学で 3〜6ヶ月の学習で合格を目指せます。
Q. 合格基準は?
A. 午前(4択80問・150分・100点満点)と午後(記述11問中5問選択・150分・100点満点)のそれぞれで 60点以上を取得する必要があります。片方だけ高得点でも不合格となるため、両方をバランスよく対策することが重要です。
Q. 何ヶ月くらいの勉強で合格できますか?
A. 初学者で 6ヶ月、FE 取得済みで 3〜4ヶ月、実務経験者で 2〜3ヶ月が目安です。1日1〜2時間の学習で十分。過去問題の反復が最重要で、午前は直近 10 回分、午後は出題分野を絞って 5 回分以上を解くのが定番。
Q. 取得後どんなキャリアアップができますか?
A. 上位の高度試験(プロジェクトマネージャ・ネットワークスペシャリスト・データベーススペシャリスト・情報処理安全確保支援士 等)の午前 I 試験が 2 年間免除されます。これらに合格するとさらにキャリアが広がります。また企業によっては資格手当の対象となります。