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減価償却

定額法と定率法(減価償却)の違い

減価償却の代表的な計算方法。定額法は「毎期同額」を費用計上するシンプルな方法、定率法は「期首帳簿価額に一定の率」を掛ける加速度償却型の方法です。日商簿記3級では原則として定額法が出題されます。

比較表で見る違い

観点定額法定率法
計算式(取得原価 − 残存価額)÷ 耐用年数期首帳簿価額 × 償却率
各期の費用毎期同額初年度に大きく、年々減少
簿記3級での出題出題される原則出題されない(2級以降)
記帳方法間接法(減価償却累計額を使う)が一般的間接法が一般的
残存価額の扱い計算式で直接控除償却率に組み込まれる(残存価額1円まで)

それぞれの詳しい解説

A定額法

固定資産の取得原価から残存価額を差し引いた金額を、耐用年数で按分する最もシンプルな方法。毎期同額の減価償却費が計上されるため計算が容易で、簿記3級では基本的にこの方法が出題されます。

  • 計算式:(取得原価 − 残存価額)÷ 耐用年数

  • 記帳は間接法(減価償却累計額勘定を使用)が原則

  • 土地・建設仮勘定は対象外

B定率法

期首の帳簿価額(取得原価 − 期首減価償却累計額)に一定の償却率を掛けて減価償却費を計算する方法。初年度の費用が大きく年々減少するため、設備の経済価値の減少パターンに合うとされます。3級では概念のみ理解しておけば十分です。

  • 計算式:期首帳簿価額 × 償却率

  • 初年度に多く、後年度に少なく償却される

  • 簿記3級では計算問題として出題されない

試験対策のポイント

「定額法=毎期同額・3級の出題範囲」「定率法=加速度償却・原則3級では出ない」と区別。記帳方法は両方とも間接法(減価償却累計額)が一般的。

理解度チェック(3問)

Q1. 取得原価500,000円、残存価額0円、耐用年数5年の備品を定額法で減価償却するときの1年間の減価償却費はいくらか。

  1. 150,000円
  2. 280,000円
  3. 3100,000円
  4. 4125,000円
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正解:3. 100,000円

定額法:(500,000 − 0)÷ 5年 = 100,000円。毎期同額が費用計上される。

Q2. 次のうち、間接法による減価償却の決算整理仕訳として正しいものはどれか。(減価償却費50,000円)

  1. 1(借)減価償却費 50,000 /(貸)備品 50,000
  2. 2(借)減価償却費 50,000 /(貸)減価償却累計額 50,000
  3. 3(借)減価償却累計額 50,000 /(貸)備品 50,000
  4. 4(借)備品 50,000 /(貸)減価償却費 50,000
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正解:2. (借)減価償却費 50,000 /(貸)減価償却累計額 50,000

間接法では資産勘定(備品)を直接減らさず、評価勘定の減価償却累計額(貸方)を使う。借方は減価償却費(費用)。

Q3. 定額法と定率法を比較した記述として正しいものはどれか。

  1. 1定額法は初年度の費用が最も大きい
  2. 2定率法は毎期同額の減価償却費を計上する
  3. 3定額法は毎期同額、定率法は初年度ほど多く償却される
  4. 4定額法は残存価額を考慮せず計算する
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正解:3. 定額法は毎期同額、定率法は初年度ほど多く償却される

定額法は毎期同額、定率法は期首帳簿価額に償却率を掛けるため初年度ほど大きく後年度になるほど小さくなる。定額法でも残存価額は計算式で考慮する。

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