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国家資格

賃貸不動産経営管理士とは?

2021年6月の賃貸住宅管理業法施行で国家資格化。賃貸管理業者の必置資格で、サブリース・賃貸経営の専門家として活躍。年間約2.7万人が受験する伸び盛りの新国家資格です。

賃貸不動産経営管理士の概要

賃貸不動産経営管理士(通称「賃管士」)は、2021年6月の賃貸住宅管理業法施行により国家資格化された比較的新しい資格です。賃貸住宅の管理業者は、200戸以上の管理を行う場合に国土交通大臣への登録が義務付けられ、各事業所に1人以上の業務管理者を選任する必要があります。賃管士はこの業務管理者の主要な要件として位置づけられています。

試験は4肢択一マークシート50問・2時間で、合格率は約25〜30%。受験資格に制限はなく誰でも受験可能で、宅建士の隣接資格として宅建ホルダーの次のステップとしても人気です。「不動産業に携わるなら宅建+賃管士」というダブルライセンスが業界標準になりつつあります。

学習範囲は「賃貸住宅管理業法」「民法・借地借家法」「サブリース新法」「建物・設備管理」「原状回復」「関係法令」の幅広い領域。実務に直結する内容が多く、独学40〜80時間程度で合格を目指せます。

賃貸管理業界は今後も人手不足・需要拡大が続くと予想されており、賃管士の社会的価値は年々高まっています。

  • 2021年6月施行の賃貸住宅管理業法による国家資格(管理業者の必置資格)
  • 4肢択一50問・2時間。合格率25〜30%、独学40〜80時間で合格を狙える
  • 受験資格制限なし。宅建士の隣接資格としてダブルライセンスが主流
  • サブリース新法(2020年12月施行)に対応した最新の出題範囲
  • 賃貸管理業界の人手不足・需要拡大で社会的価値が向上中

受験者数・試験日程・合格率

実施機関

一般社団法人 賃貸不動産経営管理士協議会

受験者数(目安)

年間 約2.7万人(増加傾向)

合格率

約25〜30%(年により変動)

受験料

12,000円(2024年度)

年間スケジュール

  • 試験日:原則として毎年11月第3日曜日
  • 申込期間:8月上旬〜9月下旬
  • 合格発表:12月下旬
  • 登録:合格後、登録申請(5年ごとの更新講習あり)

※受験資格に学歴・年齢制限なし。試験日・受験料等は年度により変わるため、賃貸不動産経営管理士協議会の公式サイトで最新情報をご確認ください。

出典:一般社団法人 賃貸不動産経営管理士協議会「賃貸不動産経営管理士試験 受験者数・合格率」直近年度

試験の構成

賃管士試験は4肢択一マークシートで全50問・2時間。合格基準点は年により32〜36問程度(合格率を約25〜30%に調整)。出題範囲は賃貸管理業法・民法・借地借家法・サブリース・建物設備管理・原状回復・関係法令と幅広く、実務に即した知識を問う設計です。

試験形式

マークシート(PBT)

試験時間

2時間

解答形式

4肢択一50問

合格基準

合格点は年度により変動。おおむね50点満点中 32〜36点。受験者全体の合格率を25〜30%に調整

出題科目

賃貸住宅管理総論・管理業法

15問前後

賃貸管理の意義・社会的役割、賃貸住宅管理業法(2021年施行)、登録制度、業務管理者制度。試験の最重要分野。

賃貸借契約・民法・借地借家法

15問前後

賃貸借契約の成立、敷金、保証、更新拒絶、定期借家、賃料増減請求権、原状回復に関する民法・借地借家法。

サブリース・特定賃貸借契約

7問前後

サブリース新法(2020年施行)、誇大広告規制、重要事項説明、サブリース業者の禁止行為。近年最重要トピック。

建物・設備管理/原状回復

10問前後

建物構造、給排水・電気・空調・消防設備の点検、原状回復ガイドライン、修繕費用の負担区分。

関係法令・賃貸経営

3問前後

建築基準法、消防法、宅建業法、税務・保険、賃貸経営の基礎知識。

問われる力

  • 賃貸管理業法の細則を正確に暗記し、登録要件・業務管理者制度を運用レベルで理解する力
  • 民法・借地借家法の改正点(2020年改正)を踏まえた賃貸借契約の解釈
  • サブリース新法の規制内容(誇大広告・重要事項説明)を実務に当てはめる力
  • 建物設備の点検周期・原状回復の費用区分を判断する実務知識

資格取得後のキャリア

賃管士は賃貸管理業者の必置資格として安定した需要があり、不動産業界での評価が確立されてきています。宅建士とのダブルライセンス取得で、不動産売買仲介と賃貸管理の両方に対応可能となり、就職・転職・独立で大きなアドバンテージとなります。賃貸管理会社での業務管理者ポジション、サブリース業者の運営担当、独立開業など、多様なキャリア展開が可能です。

主なキャリアパス

賃貸管理会社(業務管理者)

管理戸数200戸以上の管理業者では事務所ごとに業務管理者の選任が必須。賃管士登録者がメインの担い手で、管理職への登竜門。

サブリース業者の運営担当

サブリース新法に基づく適切な勧誘・契約締結の責任者として活躍。コンプライアンス重視の業界で重宝される。

不動産売買仲介+賃貸管理(宅建×賃管士)

宅建士とのダブルライセンスで売買仲介と賃貸管理を両立。地域密着型の不動産会社・独立開業に強い。

マンション管理会社

分譲マンションの賃貸住戸の管理(区分所有者から委託)も賃管士の知識が活きる。

不動産投資家・大家

アパート・マンション経営を行う個人投資家が、賃貸経営の体系的知識を学ぶために取得するケースも増加。

関連データ

年間受験者数

約2.7万人

出典:賃貸不動産経営管理士協議会「受験者数・合格率」直近年度

合格率

約25〜30%

出典:同上

賃貸管理戸数(全国)

約2,000万戸

出典:総務省「住宅・土地統計調査」民営賃貸住宅戸数

管理業者登録数

約3,800社

出典:国土交通省「賃貸住宅管理業登録業者一覧」直近公表値

  • 管理戸数200戸以上で管理業者登録が義務化(2021年6月以降)— 賃管士需要の制度的裏付け
  • 宅建士の所有者が次に取得する資格として人気上昇中
  • サブリース新法でコンプライアンス重視の業界に変化、賃管士の役割が拡大
  • 受験資格制限がなく、未経験からの参入も多数
  • 5年ごとの登録更新講習で最新法改正を学べる仕組み

よくある質問

Q. 宅建士と賃管士の違いは何ですか?

A. 宅建士は不動産取引(売買・賃貸の仲介)の専門家で「重要事項説明」が独占業務。賃管士は賃貸管理業務(家賃集金・契約更新・苦情対応など)の専門家で「業務管理者」のメイン要件。両者は補完関係にあり、ダブルライセンスが業界標準になりつつあります。

Q. 受験資格はありますか?

A. 学歴・年齢・実務経験などの受験資格制限はなく、誰でも受験可能です。ただし試験合格後、賃管士として登録するには実務経験2年以上または指定講習の修了が必要です。

Q. 独学で合格できますか?

A. 可能です。標準学習時間は40〜80時間程度。市販テキスト+過去問+本サイトのような演習サイトで独学合格者が多数。宅建合格者なら民法・借地借家法の基礎があるため、より短時間で合格を狙えます。

Q. 合格率はなぜ25〜30%なのですか?

A. 試験実施機関が合格率を一定範囲に収めるよう合格点を調整しています。難化した年は合格点が下がり(32点程度)、易化した年は上がる(36点程度)傾向で、宅建と類似の運用です。

Q. 管理業者登録は何戸から義務化されますか?

A. 管理戸数200戸以上の事業者は、国土交通大臣への登録が義務付けられています(2021年6月施行)。登録業者は事務所ごとに1人以上の業務管理者を選任する必要があり、業務管理者の主要要件が「賃管士登録+実務経験2年以上」です。

Q. サブリース新法とは何ですか?

A. 2020年12月施行の「賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律」のうちサブリース業者を規制する部分の通称。誇大広告・断定的判断・重要事項説明義務など、家賃保証契約のトラブル防止を目的とします。賃管士試験の重要トピックです。