📖この章で学ぶこと
ファイナンシャル・プランナーとしての基本姿勢と、業務を行う上で守るべき関連法規について学びます。FP試験では「この行為は違法か合法か」を問う問題が毎回出題され、特に税理士法・弁護士法・保険業法・金融商品取引法の4つの線引きは頻出です。
ファイナンシャル・プランニング(FP)とは、顧客の(生涯生活設計)の実現を支援するための総合的な資金計画である。FPは顧客の夢や目標を踏まえ、収入・支出・資産・負債・保険・税金・不動産・相続など幅広い分野からにアドバイスを行う専門家である。FPの業務プロセスは6つのステップで構成される。まず第1ステップはであり、提供するサービスの範囲や報酬等を明確にする。第2ステップでは顧客の目標やデータのを行う。第3ステップで顧客の財務状況のを行い、第4ステップでプランのを行う。第5ステップでプランのを行い、第6ステップでプランのを行う。なお、FPは一度プランを作ったら終わりではなく、顧客の状況変化に応じて継続的に見直すことが重要である。FPの業務は①〜⑥の6ステップで構成され、⑥の見直しから①に戻る継続的なサイクル
FPが顧客に対して守るべき基本姿勢として、最も重要なのはである。FPは自らの報酬や会社の利益よりも、顧客にとって最善の提案を行う義務がある。また、業務上知り得た顧客の個人情報やプライバシーに関するを厳守しなければならない。これらはFPの職業倫理の根幹をなす。📌ここがポイント
FPが業務を行う際には複数の法規を守る必要があります。税理士法・弁護士法・保険業法・金融商品取引法の4つの独占業務範囲を正確に押さえましょう。
税理士法では、税理士資格を持たないFPが個別具体的なを行うこと、税務書類の作成、税務代理を行うことが禁止されている。有償かを問わず禁止される点に注意すること。ただし、仮定の事例に基づく一般的な税制の説明や、税制度の解説を行うことは可能である。次にでは、弁護士でないFPが具体的な法律判断や法律事務を行うことが禁止されている。例えば遺産分割の具体的な法的助言や、訴訟に関する代理業務は禁止される。一方、民法の一般的な規定を説明したり、遺言の種類や仕組みを解説することは可能である。保険業法では、の登録を受けていないFPが保険の募集(勧誘)を行うことは禁止されている。ただし、保険商品のや必要保障額の試算を行うことは可能である。金融商品取引法では、の登録を受けていないFPが、個別銘柄の投資判断(買い時・売り時等)を具体的に助言することは禁じられている。ただし、経済や金融の一般的な解説、公開情報に基づく投資環境の説明、過去の相場データの紹介などは可能である。また、社会保険労務士法では、社会保険労務士でないFPがを行うことが禁止されている。ただし、公的年金制度の仕組みの説明や、年金受給額の試算自体は可能である。以上をまとめると、FP資格単独でできるのは「一般的な制度・商品の説明」「仮定事例の試算」「資金計画の作成」などである。一方、個別具体的な税務相談・法律判断・保険勧誘・投資銘柄助言は、それぞれの独占業務であり、FP資格のみでは行えない。個人情報の取扱いについて、個人情報保護法の適用を受ける事業者は、本人の同意なくに個人情報を提供してはならない。また、利用目的をできる限り特定し、本人にする必要がある。FPの業務範囲:FP単独でできる業務と、他の国家資格者でないと行えない業務の区分
関連法規として、金融サービスの提供に関する法律では、金融商品販売業者に対して重要事項のが課せられている。説明義務に違反して顧客に損害が生じた場合、販売業者は損害賠償責任を負う。また、消費者契約法では、事業者の不当な勧誘行為により締結された契約について、消費者が契約をことができる旨を定めている。例えば、重要事項について事実と異なることを告げた場合(不実告知)や、不退去・退去妨害があった場合などである。