A委任状
本人に代わって特定の手続きや行為を行う権限(代理権)を、代理人に与えたことを証明する文書である。役所での申請、契約の締結、株主総会での議決権行使などを本人が出向けないときに、代理人へ任せる目的で作成する。誰に・どの範囲の事項を委任するかを明記し、本人が署名・押印する。範囲を曖昧にすると代理人が想定外の行為をする恐れがあるため、委任事項を具体的に書くことが重要である。
代理権を与える証明文書
委任する事項と代理人を明記
役所手続き・契約・議決権行使などに使う
人に何かを託すときに作る書類として「委任状」と「委嘱状」がある。委任状は特定の手続きの代理権を与える書類、委嘱状は外部の人に役目を依頼する書類で、目的が異なる。秘書は上司の代理で手続きをしたり依頼文書を扱ったりするため、両者の違いを押さえておきたい。
| 観点 | 委任状 | 委嘱状 |
|---|---|---|
| 主な目的 | 特定の手続きの代理を任せる | 外部の人に役目・職務を依頼する |
| 渡す相手 | 代理人(手続きを代わりに行う人) | 委員・講師など依頼を受ける人 |
| 記載の中心 | 委任する事項と代理人の範囲 | 依頼する役目・期間・内容 |
| 使う場面 | 役所手続き・契約・株主総会の代理など | 審議会委員・外部講師・顧問の依頼など |
本人に代わって特定の手続きや行為を行う権限(代理権)を、代理人に与えたことを証明する文書である。役所での申請、契約の締結、株主総会での議決権行使などを本人が出向けないときに、代理人へ任せる目的で作成する。誰に・どの範囲の事項を委任するかを明記し、本人が署名・押印する。範囲を曖昧にすると代理人が想定外の行為をする恐れがあるため、委任事項を具体的に書くことが重要である。
代理権を与える証明文書
委任する事項と代理人を明記
役所手続き・契約・議決権行使などに使う
組織が外部の人に対し、特定の役目や職務を依頼(委嘱)する際に交付する文書である。審議会や委員会の委員、外部講師、顧問などを依頼するときに、依頼する役目・期間・内容を記して手渡す。相手に正式に役割を引き受けてもらうための依頼の証であり、手続きの代理権を与える委任状とは目的が異なる。「委嘱」は専門的な知識や立場を見込んで仕事を頼む意味合いが強く、社外の有識者などに用いられることが多い。
外部の人へ役目・職務を依頼する文書
依頼する役目・期間・内容を記す
委員・外部講師・顧問の依頼などに使う
委任状=代理権を与える書類(手続きを代わりに)、委嘱状=役目を依頼する書類(仕事を頼む)。代理を任せるなら委任状、役目を頼むなら委嘱状。
Q1. 本人の代わりに役所での手続きを行ってもらうために、代理権を与える文書はどれか。
正解:2. 委任状
本人に代わって手続きを行う代理権を与える文書は委任状である。委嘱状は外部の人に役目を依頼する文書で代理権を与えるものではない。案内状は催し等を知らせる文書、紹介状は人や用件を取り次ぐ文書であり、いずれも代理権の付与とは関係がない。代理を任せるなら委任状、と目的で押さえると見分けやすい。手続きの代理=委任状である。
Q2. 外部の有識者に審議会の委員を依頼するときに交付する文書として最も適当なものはどれか。
正解:2. 委嘱状
外部の人に委員などの役目を正式に依頼する文書は委嘱状である。委任状は手続きの代理権を与える文書で、役目の依頼とは目的が異なる。念書は約束した事実を一方が書いて差し入れる文書、誓約書は守るべき事項を誓う文書であり、役目の依頼には用いない。役目を頼むなら委嘱状、と覚えておきたい。委員や講師の依頼=委嘱状である。
Q3. 委任状を作成する際の注意として最も適当なものはどれか。
正解:2. 委任する事項と代理人の範囲を具体的に明記する
委任状は委任する事項と代理人の範囲を具体的に明記するのが適当である。事項を白紙にすると代理人が想定外の行為をする恐れがあり危険で、本人の署名・押印は代理権を証明するために欠かせない。役目を中心に書くのは委嘱状の発想であり委任状とは異なる。範囲を明確にすることが委任状の安全な作り方の要点である。