📖この章で学ぶこと
マンション法の出発点である「区分所有権」とは何か、建物のどこが専有部分でどこが共用部分かを区別する章です。法定共用部分と規約共用部分の違い、共用部分の持分が専有部分の床面積割合で決まる原則を押さえます。この区別がその後の管理・決議・費用負担すべての土台になります。
🔥ここが頻出
専有部分の3要件(構造上の独立性・利用上の独立性・区分所有権の目的)、規約共用部分は登記しないと第三者に対抗できないこと、共用部分の持分割合(専有部分の床面積の割合)は超頻出です。
1棟の建物に構造上区分された数個の部分で独立して住居・店舗・事務所等の用途に供することができるものがあるとき、その各部分を目的とする所有権をという(区分所有法1条・2条1項)。この区分所有権を有する者をという。区分所有権の対象となる建物の部分をと呼ぶ。専有部分として区分所有権の目的となるには、まず壁や床等で他と仕切られているが必要である。さらに、それ自体で住居や店舗として使えるも備えていなければならない。両方を満たして初めて専有部分となる。📌専有部分の2大要件
専有部分=「構造上の独立性」+「利用上の独立性」。たとえば店舗の一角をパーティションで仕切っただけでは構造上の独立性を欠き、専有部分とは認められません。
専有部分以外の建物の部分、専有部分に属しない建物の附属物、および規約により共用部分とされた附属の建物をという(2条4項)。共用部分は、その性質によって2種類に分けられる。エントランス・廊下・階段・エレベーター・外壁・基礎など、構造上当然に共用とされる部分をという。これに対し、本来は専有部分となりうる集会室・管理人室や、独立した附属建物を規約によって共用とした部分をという(4条2項)。⚠️登記の要否に注意
規約共用部分は、その旨を登記しなければ第三者に対抗できません(4条2項後段)。一方、法定共用部分は性質上当然に共用なので登記は不要です。「規約共用部分は登記が対抗要件」がひっかけの定番。
共用部分は、原則として区分所有者全員のに属する(11条1項本文)。ただし、一部の区分所有者のみが使用する一部共用部分は、これを共用すべき区分所有者の共有となる。各区分所有者が有する共用部分の持分は、規約に別段の定めがない限り、その有するの割合による(14条1項)。この床面積は、壁その他の区画ので囲まれた部分の水平投影面積、すなわち内法(うちのり)計算によって算出する(14条3項)。💡床面積は「内法」で測る
区分所有法上の専有部分の床面積は「内側線=内法」で計算します。登記簿(不動産登記法)も区分建物は内法。これに対し建築基準法の床面積は壁芯(中心線)。「区分所有法・登記=内法/建基法=壁芯」とセットで覚えましょう。
共用部分の持分は、その有する専有部分の処分に(15条1項)。すなわち専有部分を売却すれば共用部分の持分も当然に移転する。区分所有者は、原則として専有部分と分離して共用部分の持分のみを(15条2項)。各共有者は、共用部分をそのに従って使用することができる(13条)。共用部分の負担(管理費・修繕積立金等)および共用部分から生ずる利益は、規約に別段の定めがない限り、各共有者がそのに応じて負担・取得する(19条)。区分所有者が共用部分等につき他の区分所有者に対して有する債権(立替えた管理費の償還請求権など)は、そのに対しても行うことができる(8条)。つまりマンションを買った人は、前所有者が滞納していた管理費の支払義務も承継する点に注意が必要である。一部の区分所有者のみの共用に供されることが明らかな共用部分をという(3条後段)。たとえば店舗専用の階段や住宅専用のエレベーターがこれにあたる。一部共用部分は、原則としてこれを共用すべきの共有に属する(11条1項ただし書)。区分所有者は、全員で、建物・敷地・附属施設の管理を行うためのを構成し、この法律の定めるところにより集会を開き、規約を定め、管理者を置くことができる(3条前段)。この団体は、区分所有者になれば当然に構成員となり、加入・脱退の自由は。⚠️管理組合への加入は強制
区分所有者になると、本人の意思とは無関係に当然に管理組合の構成員となります。「管理組合に入りたくないので脱退する」ということはできません。任意加入の自治会・町内会とは性質が異なる点に注意。