税理士とは?
税務代理・税務書類の作成・税務相談を独占業務とする税務の専門家国家資格。会計2科目+税法3科目の計5科目合格制で、一度合格した科目は生涯有効。科目別合格率は例年10〜20%前後で、働きながら1科目ずつ積み上げるのが一般的です。
税理士の基本データ
税理士は国家資格です。実施機関は国税審議会(国税庁)。 合格率は科目別合格率は例年10〜20%前後(簿記論・財務諸表論は近年15〜30%程度で変動、税法科目は10%台が中心)、受験者数は延べ約4万人前後(受験資格の見直しで近年は増加傾向)。受験料は受験手数料 1科目4,000円・2科目5,500円・3科目7,000円・4科目8,500円・5科目10,000円。
- 実施機関
- 国税審議会(国税庁)
- 合格率
- 科目別合格率は例年10〜20%前後(簿記論・財務諸表論は近年15〜30%程度で変動、税法科目は10%台が中心)
- 受験者数
- 延べ約4万人前後(受験資格の見直しで近年は増加傾向)
- 受験料
- 受験手数料 1科目4,000円・2科目5,500円・3科目7,000円・4科目8,500円・5科目10,000円
出典: 国税庁 税理士試験情報 直近年度公表値
税理士の概要
税理士は、税理士法に基づく国家資格で、税務の専門家です。納税者に代わって申告や税務調査対応を行う「税務代理」、確定申告書や法人税申告書などを作る「税務書類の作成」、税金に関する相談に応じる「税務相談」の3つは税理士の独占業務で、たとえ無償であっても税理士以外が業として行うことは禁止されています(無償独占資格)。税理士として働くには、試験合格などの資格取得に加えて通算2年以上の実務経験を満たし、税理士名簿への登録を受ける必要があります。
税理士試験は、国税庁に置かれる国税審議会が実施します。年1回、例年8月上旬に3日間かけて行われ、合格発表は11月下旬です。大きな転機となったのが令和5年度(2023年)試験からの受験資格の見直しで、会計学に属する2科目(簿記論・財務諸表論)は受験資格が撤廃され、誰でも受験できるようになりました。日商簿記2級・3級を学んだ人が、そのまま次のステップとして挑戦できます。なお税法に属する科目には引き続き受験資格があり、大学等で社会科学に属する科目を1科目以上履修した「学識」、日商簿記1級・全経簿記上級合格などの「資格」、会計や税務に関する事務の「職歴」のいずれかを満たす必要があります。
合格に必要なのは計5科目です。会計学の簿記論・財務諸表論の2科目は必修で、税法は法人税法または所得税法のいずれか1科目を必ず選択し、残りを相続税法・消費税法・酒税法・国税徴収法・住民税・事業税・固定資産税などから選んで合計3科目をそろえます。最大の特徴は「科目合格制」で、一度合格した科目は期限なく生涯有効です。1科目ずつ受験できるため、働きながら数年かけて積み上げていくのが一般的な受験スタイルです。
合格基準は各科目満点の60%とされていますが、実質的には競争試験の性格が強く、科目別の合格率は例年10〜20%前後です(簿記論・財務諸表論は近年15〜30%程度で変動し、税法科目は10%台が中心)。5科目をそろえるまでに平均5〜10年かかるとも言われる長期戦ですが、大学院修了による科目免除ルートもあります。受験資格の見直しを受けて受験者数は延べ約4万人前後と近年増加傾向にあり、簿記学習者や若い世代の挑戦が広がっています。
- 税務代理・税務書類の作成・税務相談を独占業務とする税務の専門家(無償独占の国家資格)
- 国税審議会(国税庁)が年1回・例年8月上旬に3日間で実施。合格発表は11月下旬
- 会計2科目(簿記論・財務諸表論=必修)+税法3科目の計5科目合格制。合格科目は生涯有効
- 令和5年度(2023年)から簿記論・財務諸表論は受験資格が撤廃され、誰でも受験可能に
- 科目別合格率は例年10〜20%前後。働きながら1科目ずつ積み上げるのが一般的な長期戦
税理士の合格率・難易度・試験日程
実施機関
国税審議会(国税庁)
受験者数(目安)
延べ約4万人前後(受験資格の見直しで近年は増加傾向)
合格率
科目別合格率は例年10〜20%前後(簿記論・財務諸表論は近年15〜30%程度で変動、税法科目は10%台が中心)
受験料
受験手数料 1科目4,000円・2科目5,500円・3科目7,000円・4科目8,500円・5科目10,000円
年間スケジュール
- 試験:年1回、例年8月上旬に3日間かけて科目ごとに実施
- 合格発表:例年11月下旬
- 受験申込:例年4〜5月頃(受験案内・申込方法は国税庁サイトで公表)
- 登録:5科目合格後、通算2年以上の実務経験を満たして税理士登録を行うと税理士として働ける
※一度合格した科目は期限なく生涯有効(科目合格制)。会計2科目(簿記論・財務諸表論)は令和5年度から受験資格不要、税法科目は学識・資格・職歴いずれかの受験資格が必要。試験制度・日程・手数料は変更されることがあるため、必ず国税庁の公式情報で最新の受験案内をご確認ください。
出典:国税庁 税理士試験情報 直近年度公表値
税理士の試験内容(科目・問題数・合格基準)
税理士試験は、会計学2科目(簿記論・財務諸表論=必修)と税法3科目(法人税法または所得税法のいずれか1科目を含む)の計5科目に合格して突破する科目合格制の試験です。1科目ずつ受験でき、合格科目は生涯有効。全科目とも記述式の筆記試験で、計算問題と理論問題(簿記論は計算中心)で構成されます。本サイトでは受験者の多い簿記論・財務諸表論・法人税法・消費税法・相続税法の5科目を収録しています。
試験形式
筆記試験(記述式)。計算問題+理論問題で構成(マークシートではない)
試験時間
各科目120分。例年8月上旬に3日間かけて科目ごとに実施
解答形式
計算(総合問題・個別問題)と理論(規定・趣旨の論述)の記述式。1科目ずつ受験可能
合格基準
各科目満点の60%(実質的には競争試験の性格が強く、科目別合格率は例年10〜20%前後)
出題科目
簿記論
必修(会計科目)企業の取引を記録・集計して財務諸表を作り上げる簿記の計算技術。出題は計算問題のみで理論はなく、限られた時間で大量の資料を処理するスピードと正確性が勝負。受験者数が最も多い、税理士試験の入口となる科目。
財務諸表論
必修(会計科目)会計基準・会計理論の理解を問う理論問題と、損益計算書・貸借対照表を作成する計算問題で構成。簿記論と学習範囲が大きく重なるため同時学習が定石で、会計科目の合格率は税法科目より高めに出る年が多い。
法人税法
選択必修(法人税法または所得税法のいずれか1科目)会社の所得に対する課税を扱う、税法の中心科目。理論・計算ともボリュームは試験全体でも最大級だが、企業実務での需要が最も高く、税理士法人・会計事務所への就職や転職でも評価されやすい。
消費税法
選択(受験者最多の税法科目)ほぼすべての事業者に関わる消費税の仕組みを扱い、税法科目では受験者数が最多。納付税額の計算と理論の両方が問われ、インボイス制度をはじめ近年の改正論点も重要。実務で使わない日がないと言われる科目。
相続税法
選択(資産税分野の代表科目)相続税・贈与税の課税の仕組みと財産評価を扱う。理論の暗記量が多く計算も重厚だが、相続・事業承継ニーズの高まりで実務価値が高く、資産税分野を代表する人気科目。
問われる力
- 大量の取引・資料を制限時間内に正確に処理する計算力(電卓スキルを含む)
- 会計基準や税法の規定・趣旨を正確に書き切る理論の暗記力と論述力
- 120分の中で計算と理論に時間を配分し、解くべき問題を見極める取捨選択力
- 毎年の税制改正を追いかけながら、数年単位で学習を続ける持久力
税理士取得後のキャリア
税理士は税務の独占業務を持つ専門家として、税理士法人・会計事務所から企業の経理・財務、独立開業まで幅広いキャリアを描けます。科目合格の段階でも会計事務所や経理の採用市場で評価されやすく、AI・クラウド会計が普及した後も、コンサルティング・相続・国際税務など専門家の判断が求められる領域の需要は堅調です。
主なキャリアパス
税理士法人・会計事務所
税務申告・巡回監査・税務相談を担う中心的な職場。科目合格の段階から実務経験を積み、働きながら残りの科目合格を目指すスタイルが定番。
独立開業
税務代理・税務書類の作成・税務相談の独占業務を武器に、顧問契約を積み上げて経営する。働き方と報酬の裁量が大きく、開業税理士の収入は青天井とも言われる。
企業の経理・財務(税務に強い人材)
一般企業の経理・財務部門で、法人税・消費税の申告実務や税務調査対応を担う。税務を社内で語れる人材は貴重で、科目合格者の求人も多い。
コンサルティング・相続・国際税務
事業承継・相続対策、M&A、海外取引の税務など付加価値の高い分野。記帳の自動化が進むAI時代にも、専門家の判断が必要とされ続ける領域。
関連データ
税理士登録者数
約8万人
出典:日本税理士会連合会 公表値
税理士試験の受験者数
延べ約4万人前後(近年増加傾向)
出典:国税庁「税理士試験結果」直近年度公表値
科目別合格率
例年10〜20%前後
出典:国税庁「税理士試験結果」直近年度公表値
勤務税理士の年収目安
おおよそ600〜900万円(開業は青天井とも)
出典:厚生労働省 賃金構造基本統計調査・大手求人統計をもとにした目安
- 税務代理・税務書類の作成・税務相談は、無償でも税理士以外は行えない「無償独占」業務
- 合格科目は生涯有効のため、転職や子育てなどでブランクがあっても積み上げが消えない
- 令和5年度の受験資格見直しで、簿記学習者や20代など若い世代の受験が増えている
- 記帳代行はAI・クラウド会計に置き換わりつつあるが、税務判断・コンサル・相続対応の需要は堅い
税理士のよくある質問
Q. 受験資格はありますか?
A. 会計学に属する簿記論・財務諸表論の2科目は、令和5年度(2023年)試験から受験資格が撤廃され、年齢・学歴を問わず誰でも受験できます。一方、税法に属する科目には受験資格があり、大学等で社会科学に属する科目を1科目以上履修した「学識」、日商簿記1級・全経簿記上級合格などの「資格」、会計や税務に関する事務に一定期間従事した「職歴」のいずれかを満たす必要があります。詳細は国税庁の受験案内で必ずご確認ください。
Q. 合格までに何年かかりますか?
A. 5科目すべてに合格するまで平均5〜10年かかると言われる長期戦です。ただし科目合格制で、一度合格した科目は期限なく生涯有効のため、1年に1〜2科目ずつ働きながら積み上げるのが一般的です。また、大学院で修士の学位を取得して一部科目の免除を受けるルートもあります。
Q. どの科目から始めるべきですか?
A. 簿記論・財務諸表論の会計2科目からのスタートが定石です。どちらも受験資格が不要で、学習範囲が大きく重なるため同時学習の効率が高く、簿記の力はその後の税法科目の計算の土台にもなります。税法は、実務需要の高い法人税法(または所得税法)と、受験者最多の消費税法から選ぶ人が多いです。
Q. 日商簿記2級から挑戦できますか?
A. できます。令和5年度から簿記論・財務諸表論は受験資格が不要になったため、日商簿記2級・3級の学習者がそのまま挑戦できるようになりました。簿記2級の商業簿記の知識は簿記論・財務諸表論の学習に直結します。なお、税法科目を「資格」で受験する場合は日商簿記1級または全経簿記上級の合格が必要になる点に注意してください(学識・職歴の要件を満たす場合は不要です)。
Q. 独学でも合格できますか?
A. 会計2科目は市販教材が充実しており独学での合格者もいますが、税法科目は理論暗記の分量が多く、毎年の税制改正への対応も必要なため、予備校や通信講座を併用する受験生が多数派です。いずれの場合も、スキマ時間に一問一答で計算パターンと理論の要点を反復することが合格への近道です。本サイトの科目別一問一答・まとめノートを日々の反復にご活用ください。