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資産・負債

前払金と仮払金の違い

どちらも「先にお金を支払った」ときの資産勘定ですが、性質が異なります。前払金は「商品代金の一部として前渡しした金額」、仮払金は「用途や金額が未確定のまま渡した概算金」です。

比較表で見る違い

観点前払金(前渡金)仮払金
使う場面商品の予約・手付金として代金を先払い出張旅費など用途未確定の概算払い
金額・用途の確定度商品代金として確定している未確定(後日精算)
消滅の処理商品受領時に仕入と相殺従業員からの精算報告時に費用等へ振替
貸借対照表上の区分流動資産流動資産(決算までに精算)

それぞれの詳しい解説

A前払金(前渡金)

商品を仕入れる前に、その代金の一部または全部を相手に前渡ししたときに使う資産勘定。後日商品を受け取った時点で「(借)仕入/(貸)前払金」として相殺します。

  • 相手から商品を受け取る権利を表す

  • 商品受取時に仕入勘定へ振り替える

B仮払金

出張前の概算旅費など、支払い時点では用途や正確な金額が確定していない場合に一時的に処理する資産勘定。従業員から精算報告を受けた時点で旅費交通費などの正しい勘定へ振り替えます。

  • 決算までに必ず精算する一時的な勘定

  • 余りがあれば現金として戻入れ

試験対策のポイント

「前払金=商品代金の手付」「仮払金=用途未確定の概算払い」と区別。仮払金は後日必ず精算が必要。

理解度チェック(3問)

Q1. 商品仕入の手付として現金30,000円を支払った。正しい仕訳はどれか。

  1. 1(借)仕入 30,000 /(貸)現金 30,000
  2. 2(借)前払金 30,000 /(貸)現金 30,000
  3. 3(借)仮払金 30,000 /(貸)現金 30,000
  4. 4(借)買掛金 30,000 /(貸)現金 30,000
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正解:2. (借)前払金 30,000 /(貸)現金 30,000

商品の手付金は前払金で処理する。商品を受け取った時点で「(借)仕入/(貸)前払金」として相殺される。

Q2. 従業員に出張旅費として現金50,000円を概算で渡したときの正しい仕訳はどれか。

  1. 1(借)旅費交通費 50,000 /(貸)現金 50,000
  2. 2(借)前払金 50,000 /(貸)現金 50,000
  3. 3(借)仮払金 50,000 /(貸)現金 50,000
  4. 4(借)立替金 50,000 /(貸)現金 50,000
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正解:3. (借)仮払金 50,000 /(貸)現金 50,000

出張前の概算旅費は用途・金額が未確定なので仮払金で処理する。出張後の精算で旅費交通費に振替える。

Q3. 従業員が出張から帰り、仮払金50,000円のうち旅費交通費が42,000円、残額8,000円を現金で返金した。正しい仕訳はどれか。

  1. 1(借)旅費交通費 50,000 /(貸)仮払金 50,000
  2. 2(借)旅費交通費 42,000 現金 8,000 /(貸)仮払金 50,000
  3. 3(借)旅費交通費 42,000 /(貸)仮払金 42,000
  4. 4(借)仮払金 50,000 /(貸)旅費交通費 42,000 現金 8,000
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正解:2. (借)旅費交通費 42,000 現金 8,000 /(貸)仮払金 50,000

実際使った旅費42,000円を費用化し、戻入れの現金8,000円を借方、貸方の仮払金は概算額50,000円全額を消す。

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