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配線用遮断器(MCCB)と漏電遮断器(ELCB)の違い

ブレーカーには大きく分けて「配線用遮断器(MCCB)」と「漏電遮断器(ELCB)」の2種類があります。配線用は過電流・短絡電流を、漏電遮断器は漏電を検出して回路を遮断します。

比較表で見る違い

観点配線用遮断器(MCCB)漏電遮断器(ELCB)
検出対象過電流・短絡電流漏電(地絡電流)/高感度形は感電保護
動作原理バイメタル(熱動)または電磁石(瞬時引外し)零相変流器(ZCT)で行きと帰りの電流差を検出
主な目的電線・機器の焼損・火災防止感電防止・漏電火災防止
定格感度電流該当なし(過電流定格で表現)高感度形:15mA・30mA/中感度形:100mA~1A
動作時間過電流値による(数秒~数十分)高感度高速形:0.1秒以内
テストボタンなしあり(漏電検出機能の動作確認用)
設置義務(住宅)分岐回路ごとに設置水気のある場所のコンセント回路等で義務

それぞれの詳しい解説

A配線用遮断器(MCCB)

英語名 Molded Case Circuit Breaker の略。過電流(負荷が定格を超える電流)と短絡電流(事故時の異常電流)を検出し、回路を遮断します。電線の焼損・火災を防ぐのが主目的です。

  • 過電流・短絡電流を検出

  • 電線の焼損・火災防止

  • バイメタル(熱動)と電磁式の組合せ

  • 分電盤の分岐ブレーカーが代表例

B漏電遮断器(ELCB)

英語名 Earth Leakage Circuit Breaker の略。零相変流器(ZCT)で電源側と負荷側の電流差を検出し、漏電(地絡)があれば回路を遮断します。感電と漏電火災を防ぐ機器です。テストボタンで動作確認できるのが特徴。

  • 漏電(地絡電流)を検出

  • 零相変流器(ZCT)で電流差を検出

  • 感電・漏電火災を防止

  • テストボタンで動作確認

  • 住宅では分電盤の主幹に設置されることが多い

試験対策のポイント

「MCCB=過電流検出(電線保護)、ELCB=漏電検出(感電保護)」。漏電遮断器にはテストボタンがあり、配線用遮断器にはない。両者は役割が異なるため両方必要。

理解度チェック(3問)

Q1. 漏電遮断器の主な目的として正しいものはどれか。

  1. 1過電流による電線の焼損防止
  2. 2感電・漏電火災の防止
  3. 3短絡電流の遮断
  4. 4電圧降下の補償
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正解:2. 感電・漏電火災の防止

漏電遮断器は漏電(地絡電流)を検出して感電・漏電火災を防ぐ。過電流の検出は配線用遮断器の役割。

Q2. 漏電遮断器が漏電を検出する仕組みとして正しいものはどれか。

  1. 1バイメタルの熱変形
  2. 2電磁石の吸引力
  3. 3零相変流器による電流差の検出
  4. 4電圧センサによる電圧異常検出
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正解:3. 零相変流器による電流差の検出

漏電遮断器は零相変流器(ZCT)で電源側と負荷側の電流差を検出する。差があれば漏電と判断して遮断。

Q3. 住宅用分電盤の保護機器に関する記述として正しいものはどれか。

  1. 1配線用遮断器にはテストボタンがある
  2. 2漏電遮断器は過電流のみを検出する
  3. 3漏電遮断器にはテストボタンがある
  4. 4配線用遮断器は感電を防ぐ
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正解:3. 漏電遮断器にはテストボタンがある

漏電遮断器にはテストボタンがあり、漏電検出機能の動作確認に使う。配線用遮断器にはテストボタンはない。

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