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労働衛生

熱射病と熱疲労(熱中症の重症度)の違い

熱中症は重症度で従来「熱失神・熱痙攣・熱疲労・熱射病」の4型に分類され、現在は重症度別にⅠ〜Ⅲ度の3段階分類が用いられます。熱射病は最重症で生命の危険があり、熱疲労は中等症で適切処置で回復が見込めます。両者の区別は救急対応の判断で重要です。

比較表で見る違い

観点熱射病(熱中症Ⅲ度)熱疲労(熱中症Ⅱ度)
重症度分類Ⅲ度(重症)Ⅱ度(中等症)
体温40℃以上の高体温38〜39℃程度の上昇
意識状態意識障害あり(昏睡・反応低下)意識清明(頭痛・倦怠感のみ)
発汗発汗停止・皮膚乾燥発汗多量・脱水進行
主な原因体温調節中枢の破綻水分・塩分喪失による脱水
応急処置直ちに救急搬送・全身急速冷却涼所安静・経口補水(OS-1等)
予後生命の危険・後遺症残存も適切処置で回復

それぞれの詳しい解説

A熱射病(Ⅲ度)

熱中症の最重症型で、体温調節中枢の機能不全により40℃以上の高体温と意識障害を呈します。発汗が停止して皮膚が乾燥するのが特徴で、放置すれば多臓器不全・死亡に至ります。直ちに救急搬送し、全身を急速に冷却する必要があります。

  • 体温40℃以上+意識障害

  • 発汗停止・皮膚乾燥

  • 直ちに救急搬送+全身冷却

  • 多臓器不全のリスク

B熱疲労(Ⅱ度)

大量の発汗で水分・塩分が失われ脱水状態となり、頭痛・倦怠感・嘔気を呈する中等症の熱中症。体温は38〜39℃程度で意識は清明です。涼しい場所で安静にし、経口補水液(OS-1等)で水分・電解質を補えば回復します。

  • 体温38〜39℃・意識清明

  • 大量発汗による脱水が原因

  • 頭痛・倦怠感・嘔気が主症状

  • 涼所安静+経口補水で回復

試験対策のポイント

「熱射病=Ⅲ度・40℃以上・意識障害・発汗停止、熱疲労=Ⅱ度・38〜39℃・意識清明・発汗あり」で整理。発汗停止と意識障害があれば最重症。

理解度チェック(2問)

Q1. 熱中症のうち最重症の熱射病(Ⅲ度)に該当する症状として、正しいものはどれか。

  1. 1体温36℃台で意識清明・四肢の痙攣
  2. 2体温38℃程度・頭痛・倦怠感
  3. 3体温40℃以上・意識障害・発汗停止
  4. 4めまい・立ちくらみのみ
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正解:3. 体温40℃以上・意識障害・発汗停止

熱射病(Ⅲ度)の特徴は体温40℃以上の高体温・意識障害・発汗停止(皮膚乾燥)の3点。直ちに救急搬送と全身冷却が必要。

Q2. 熱中症の予防・応急処置に関する記述として、適切でないものはどれか。

  1. 1熱疲労には涼所安静と経口補水液による水分・電解質補給が有効
  2. 2熱射病が疑われる場合は直ちに救急搬送する
  3. 3発汗停止し皮膚が乾燥していれば軽症のサイン
  4. 4高温多湿な作業環境ではWBGT値を参考に作業管理を行う
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正解:3. 発汗停止し皮膚が乾燥していれば軽症のサイン

発汗停止と皮膚乾燥は体温調節中枢の破綻を示す重症(熱射病=Ⅲ度)のサイン。軽症ではなく直ちに救急搬送と急速冷却が必要。

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