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マナー・接遇

慶事と弔事の上書きの違い

金封(のし袋・不祝儀袋)の表書きは、お祝い事の「慶事」と不幸事の「弔事」で大きく異なる。上書きの語句だけでなく、水引の色や結び方、墨の濃さまで作法が分かれるため、取り違えると大変失礼になる。

比較表で見る違い

観点慶事の上書き弔事の上書き
代表的な上書き寿・御祝・御結婚御祝御霊前・御香典・御仏前
水引の色紅白・金銀黒白・銀・双銀
結び方の例婚礼は結び切り、一般祝いは蝶結び結び切り(繰り返さない意)
墨の濃さ濃い墨で書く薄墨で書く(弔意を表す)
のし付ける付けない

それぞれの詳しい解説

A慶事の上書き

結婚や出産、栄転などお祝い事に用いる表書きである。一般の祝いは「御祝」、婚礼は「寿」「御結婚御祝」などとする。水引は紅白や金銀を用い、墨は濃くはっきりと書いて慶びを表し、めでたさを示すのしを付けるのが基本である。婚礼のように繰り返さないほうがよい祝いは結び切り、出産や入学など何度あってもよい祝いは蝶結びと、水引の結び方も場面で使い分ける点に注意したい。

  • 「寿」「御祝」など祝意の語

  • 水引は紅白・金銀/墨は濃く

  • のしを付ける

B弔事の上書き

通夜や葬儀など不幸事に用いる表書きである。宗教が不明なら「御霊前」が無難で、水引は黒白や双銀の結び切りとする。墨は悲しみを表す薄墨で書き、慶びを示すのしは付けないのが作法である。結び切りには「不幸が繰り返さないように」という意味が込められている。語句・水引・墨・のしのいずれも慶事とほぼ正反対になるため、慶事の作法をそのまま持ち込まないよう特に注意が必要である。

  • 「御霊前」「御香典」など弔意の語

  • 水引は黒白・双銀の結び切り/薄墨で書く

  • のしは付けない

試験対策のポイント

慶事は「紅白の水引・濃い墨・のしあり」、弔事は「黒白の水引・薄墨・のしなし」。語句だけでなく水引・墨・のしまで正反対になると覚える。

理解度チェック(3問)

Q1. 弔事の不祝儀袋の書き方として適当なものはどれか。

  1. 1濃い墨で書き紅白の水引を用いる
  2. 2薄墨で書き黒白の水引を用いる
  3. 3金銀の水引にのしを付ける
  4. 4上書きを「御祝」とする
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正解:2. 薄墨で書き黒白の水引を用いる

弔事は悲しみを表す薄墨で書き、水引は黒白や双銀の結び切りを用い、のしは付けないのが作法である。濃い墨・紅白・金銀の水引・のし・「御祝」はいずれも慶事のもので、これらを弔事に用いるのは大変失礼にあたる。慶事と弔事は作法が正反対になることを意識して取り違えないようにしたい。薄墨・黒白・のしなしが弔事の三点である。

Q2. 慶事と弔事の上書きの違いとして不適当なものはどれか。

  1. 1慶事は濃い墨、弔事は薄墨で書く
  2. 2慶事は紅白、弔事は黒白の水引を用いる
  3. 3慶事はのしを付け、弔事は付けない
  4. 4慶事も弔事も同じ語句を共用してよい
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正解:4. 慶事も弔事も同じ語句を共用してよい

慶事と弔事では上書きの語句も水引も墨の濃さも異なり、同じ語句を共用することはできないため、その記述が不適当である。墨の濃淡(濃い墨と薄墨)、水引の色(紅白と黒白)、のしの有無という対比はいずれも正しい。語句・水引・墨・のしのすべてが正反対になる点をまとめて覚えておきたい。一つでも慶事の作法を持ち込めば失礼になる。

Q3. 宗教がわからない通夜・葬儀に持参する不祝儀袋の上書きとして最も無難なものはどれか。

  1. 1御仏前
  2. 2御霊前
  3. 3御祝
  4. 4寿
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正解:2. 御霊前

宗教が不明な弔事では「御霊前」が最も無難である。「御仏前」は仏式で四十九日以降に用いる語のため通夜・葬儀には合わず、「御祝」「寿」は慶事の語で弔事には全くそぐわない。迷ったらまず御霊前を選ぶと覚えておけば、宗教が分からない場面でも失礼を避けられる。御霊前は多くの宗教に幅広く通用する点が大きな利点である。

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