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セキュリティ

共通鍵暗号方式と公開鍵暗号方式の違い

どちらもデータを暗号化する方式ですが、鍵の使い方がまったく違います。共通鍵は1つの鍵を送受信者で共有、公開鍵は「公開鍵と秘密鍵のペア」を使い分ける点が最大の違いです。

比較表で見る違い

観点共通鍵暗号方式公開鍵暗号方式
別名対称鍵暗号非対称鍵暗号
鍵の数送受信者で同一の1本公開鍵と秘密鍵のペア(2本)
暗号化/復号同じ鍵で暗号化・復号公開鍵で暗号化、秘密鍵で復号
処理速度高速低速(共通鍵の数百〜数千倍重い)
鍵配送問題あり(鍵を安全に渡す必要)なし(公開鍵は公開してよい)
代表的なアルゴリズムAES、DES、3DESRSA、楕円曲線暗号(ECC)

それぞれの詳しい解説

A共通鍵暗号方式(対称鍵暗号)

送信者と受信者が同じ鍵を共有し、暗号化と復号の両方に使う方式。処理が高速で大量データの暗号化に向きますが、鍵をどうやって安全に渡すか(鍵配送問題)という課題があります。

  • 高速処理が可能で大量データに向く

  • 鍵配送問題が大きな課題

  • AESが現在の業界標準

B公開鍵暗号方式(非対称鍵暗号)

誰でも入手できる「公開鍵」と本人だけが持つ「秘密鍵」のペアを使う方式。公開鍵で暗号化されたデータは対の秘密鍵でしか復号できないため、鍵配送問題が発生しません。処理は重いため、実運用では共通鍵の配送やデジタル署名に使われます。

  • 鍵配送問題を解決

  • 処理が重く大量データの暗号化には不向き

  • TLSのハンドシェイクやデジタル署名で活躍

試験対策のポイント

「共通鍵=1本・速い・配送問題あり」「公開鍵=2本ペア・遅い・配送問題なし」。実運用では両者を組み合わせるハイブリッド方式が一般的。

理解度チェック(3問)

Q1. 公開鍵暗号方式の特徴として最も適切なものはどれか。

  1. 1送信者と受信者が同じ鍵を共有する
  2. 2公開鍵で暗号化し対応する秘密鍵で復号する
  3. 3共通鍵暗号より高速に処理できる
  4. 4鍵を1本だけ使う対称鍵暗号である
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正解:2. 公開鍵で暗号化し対応する秘密鍵で復号する

公開鍵暗号方式は公開鍵と秘密鍵のペアを使い、公開鍵で暗号化したデータは対の秘密鍵でしか復号できない。

Q2. 次のうち、共通鍵暗号方式に分類されるアルゴリズムはどれか。

  1. 1RSA
  2. 2楕円曲線暗号(ECC)
  3. 3AES
  4. 4SHA-256
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正解:3. AES

AESは共通鍵暗号方式の代表。RSA・ECCは公開鍵暗号、SHA-256はハッシュ関数。

Q3. 共通鍵暗号方式の課題として最も適切なものはどれか。

  1. 1処理が遅すぎて大量データに使えない
  2. 2鍵を安全に相手へ渡す手段が必要となる
  3. 3公開鍵を盗まれると復号されてしまう
  4. 4デジタル署名を作成できない
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正解:2. 鍵を安全に相手へ渡す手段が必要となる

共通鍵は同一の鍵を共有するため「鍵配送問題」が課題。これを解決する仕組みが公開鍵暗号やハイブリッド方式。

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