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原価計算

ROIとRI(残余利益)の違い

事業部やセグメントの業績を測る2つの指標。ROIは「率」で投資効率を、RIは「金額」で資本コストを超えた利益を測ります。投資判断で部分最適が起きるかどうかが大きな違いです。

比較表で見る違い

観点ROI(投下資本利益率)RI(残余利益)
計算結果の形率(パーセント)で表す金額で表す
計算式事業部利益 ÷ 投下資本事業部利益 − 投下資本 × 資本コスト率
資本コストの扱い式に直接は含まれない資本コストを控除して計算
部分最適の問題生じやすい(率を下げる投資を回避)生じにくい(全社利益と整合)
事業部間の規模比較規模が違っても比較しやすい規模が大きいほど金額が大きく出やすい

それぞれの詳しい解説

AROI(投下資本利益率)

事業部の利益を投下資本で割った投資効率の指標。率で表されるため事業部間の比較がしやすい一方、現状のROIより低いが資本コストは上回る有望な投資を、事業部長が自部門のROIを下げたくないために見送る「部分最適」が起きやすい欠点があります。

  • 事業部利益 ÷ 投下資本(率)

  • 事業部間の比較がしやすい

  • 部分最適が起きやすい

BRI(残余利益)

事業部利益から、投下資本に資本コスト率を掛けた額を差し引いた金額。資本コストを上回って稼いだ利益を表します。資本コストを超える投資はすべてRIを増やすため、全社的な利益と事業部の判断が一致しやすく、部分最適が生じにくい指標です。

  • 事業部利益 − 投下資本 × 資本コスト率

  • 資本コスト超過分を金額で示す

  • 部分最適が生じにくい

試験対策のポイント

ROI=率(比較しやすいが部分最適の罠)、RI=金額(資本コスト控除後・全社最適と整合)。

理解度チェック(3問)

Q1. RI(残余利益)の計算式として正しいものはどれか。

  1. 1事業部利益 − 投下資本 × 資本コスト率
  2. 2事業部利益 ÷ 投下資本
  3. 3投下資本 ÷ 事業部利益
  4. 4売上高 − 変動費 − 固定費
解答・解説を見る

正解:1. 事業部利益 − 投下資本 × 資本コスト率

RIは事業部利益から投下資本に資本コスト率を掛けた額を控除して求める金額指標である。利益を投下資本で割るのはROI。

Q2. ROIを業績指標に用いた場合に起こりやすい問題はどれか。

  1. 1資本コストを上回る投資でも自部門のROIを下げるなら見送る部分最適
  2. 2資本コストを下回る投資を必ず採用してしまう
  3. 3事業部間の規模比較ができなくなる
  4. 4資本コストが計算に必ず二重計上される
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正解:1. 資本コストを上回る投資でも自部門のROIを下げるなら見送る部分最適

ROIは率の指標のため、現状ROIより低いが資本コストは超える有望投資を、事業部長が自部門の率の低下を嫌って見送る部分最適が起きやすい。

Q3. 全社的な利益と事業部の投資判断が整合しやすい指標はどれか。

  1. 1RI(残余利益)
  2. 2ROI(投下資本利益率)
  3. 3売上高営業利益率
  4. 4総資本回転率
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正解:1. RI(残余利益)

RIは資本コストを超える投資がすべてRIを増やすため、事業部の判断が全社利益と一致しやすく部分最適が生じにくい。

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