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原価計算

全部原価計算と直接原価計算の違い

製品原価に何を含めるかという根本的な違い。固定製造間接費を製品原価に算入するか、期間原価として処理するかで、在庫があるときの営業利益が変わります。

比較表で見る違い

観点全部原価計算直接原価計算
固定製造原価の扱い製品原価に算入(在庫に配分)期間原価として全額費用化
製品原価の構成変動費+固定製造原価変動製造原価のみ
損益計算書の様式売上総利益を表示貢献利益(限界利益)を表示
在庫増加時の営業利益直接原価計算より大きくなる全部原価計算より小さくなる
主な用途財務諸表(制度会計)CVP分析・短期利益計画・意思決定

それぞれの詳しい解説

A全部原価計算

変動費だけでなく固定製造間接費も製品原価に含める方法。固定費が在庫(月末製品・仕掛品)に配分されるため、在庫が増えると当期費用化される固定費が減り、営業利益が大きく表示されます。制度会計(財務諸表作成)で用いられます。

  • 固定製造原価を製品原価に算入

  • 在庫に固定費が配分される

  • 財務諸表で用いる

B直接原価計算

変動製造原価だけを製品原価とし、固定製造原価は発生した期間の費用(期間原価)として全額計上する方法。売上高から変動費を引いた貢献利益(限界利益)を表示し、CVP分析や短期の利益計画・意思決定に役立ちます。

  • 変動製造原価のみを製品原価とする

  • 固定製造原価は期間原価で全額費用化

  • CVP分析・意思決定に有用

試験対策のポイント

全部=固定費も製品原価(在庫に乗る)、直接=固定費は期間原価(全額費用)。在庫が増えると全部の利益が大きい。

理解度チェック(3問)

Q1. 直接原価計算における固定製造原価の扱いとして正しいものはどれか。

  1. 1発生した期間の費用(期間原価)として全額計上する
  2. 2製品原価に含めて在庫に配分する
  3. 3貢献利益から控除しない
  4. 4売上原価に算入しない代わりに資産計上する
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正解:1. 発生した期間の費用(期間原価)として全額計上する

直接原価計算では固定製造原価を期間原価として発生期間に全額費用計上する。製品原価に算入し在庫に配分するのは全部原価計算。

Q2. 在庫が増加する局面で営業利益が大きく表示されるのはどちらか。

  1. 1全部原価計算
  2. 2直接原価計算
  3. 3両者は常に一致する
  4. 4標準原価計算でのみ生じる
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正解:1. 全部原価計算

全部原価計算は固定費が在庫に配分されるため、在庫増加時には当期費用化される固定費が減り、営業利益が直接原価計算より大きくなる。

Q3. 直接原価計算の損益計算書で表示される利益概念はどれか。

  1. 1貢献利益(限界利益)
  2. 2売上総利益
  3. 3経常利益
  4. 4包括利益
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正解:1. 貢献利益(限界利益)

直接原価計算では売上高から変動費を控除した貢献利益(限界利益)を表示し、そこから固定費を引いて営業利益を求める。

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