違いシリーズ一覧に戻る
連結会計

のれんと負ののれんの違い

子会社化や合併で発生する差額。投資額が子会社の純資産持分を上回るときが「のれん」、下回るときが「負ののれん」です。発生時の処理が真逆になる点が頻出論点です。

比較表で見る違い

観点のれん負ののれん
発生原因投資額 > 取得した純資産持分投資額 < 取得した純資産持分
貸借対照表の区分無形固定資産(資産計上)計上しない(発生時に一括収益化)
損益処理20年以内に定額法等で規則的償却発生年度に「負ののれん発生益」として一括収益計上
損益計算書での表示販売費及び一般管理費(のれん償却額)特別利益
直感的な意味ブランド・超過収益力に対する上乗せバーゲン購入(割安取得)

それぞれの詳しい解説

Aのれん

子会社株式の取得原価が、取得した子会社純資産(時価評価後)の親会社持分を上回る差額。連結貸借対照表に無形固定資産として計上し、20年以内の合理的な期間で定額法等により規則的に償却します。

  • 償却額は販管費に表示

  • 減損の兆候があれば減損テスト

B負ののれん

子会社株式の取得原価が、取得した子会社純資産(時価評価後)の親会社持分を下回る差額。発生年度に「負ののれん発生益」として特別利益で一括収益計上します(資産計上はしない)。

  • 償却ではなく、発生時に一気に収益認識

  • 原因の再確認(取得資産の評価誤りなど)が前提

試験対策のポイント

「のれん=20年以内の規則償却」「負ののれん=発生時に一括収益(特別利益)」。両者は発生原因が真逆で、処理も真逆になる。

理解度チェック(3問)

Q1. A社が子会社B社の発行済株式80%を80万円で取得した。B社純資産(時価評価後)は90万円。発生するのれんの金額として正しいものはどれか。

  1. 1のれん 8万円
  2. 2のれん 10万円
  3. 3負ののれん 8万円
  4. 4負ののれん 10万円
解答・解説を見る

正解:1. のれん 8万円

親会社持分=90万×80%=72万。投資80万>持分72万なので、差額8万円ののれんが発生する。

Q2. のれんの償却期間として、会社計算規則上の上限として正しいものはどれか。

  1. 15年以内
  2. 210年以内
  3. 320年以内
  4. 440年以内
解答・解説を見る

正解:3. 20年以内

日本基準では、のれんは20年以内の合理的な期間で規則的に償却する。

Q3. 負ののれんの会計処理として正しいものはどれか。

  1. 120年以内に定額法で償却する
  2. 2発生年度に特別利益として一括収益計上する
  3. 3貸借対照表に資産計上する
  4. 4資本剰余金として計上する
解答・解説を見る

正解:2. 発生年度に特別利益として一括収益計上する

負ののれんは資産計上せず、発生年度に「負ののれん発生益」として特別利益で一括収益計上する。

同じ分野の「違い」記事

簿記2級 仕訳問題で演習する