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記帳・決算手続

試算表と精算表の違い

どちらも決算に向けた集計表ですが、目的と完成度が違います。試算表は「決算整理前の各勘定残高の確認用」、精算表は「決算整理を含めて貸借対照表・損益計算書を作るまでをまとめた一覧表」です。

比較表で見る違い

観点試算表精算表
目的転記の正確性確認・元帳残高の集計決算整理から財務諸表作成までの一覧化
決算整理の反映反映されない(整理前残高)反映される(整理仕訳列がある)
基本構成借方/貸方の2列(または合計+残高)8桁が標準(試算表+整理+P/L+B/S)
作成する時点随時(月次・決算前)決算手続の最後(財務諸表作成前)
アウトプット試算表自体が出力損益計算書・貸借対照表が誘導される

それぞれの詳しい解説

A試算表

元帳の各勘定残高を集めて、借方合計と貸方合計が一致するか検証する表。決算整理前の状態をチェックする位置づけで、合計試算表・残高試算表・合計残高試算表の3種類があります。

  • 貸借平均の原理を確かめる

  • 残高試算表は財務諸表のたたき台になる

B精算表

決算整理前の試算表を起点に、決算整理仕訳・損益計算書欄・貸借対照表欄を1枚にまとめた決算用ワークシート。3級では8桁精算表(試算表2列+整理2列+P/L2列+B/S2列)が中心です。

  • 決算整理仕訳を反映して財務諸表を誘導

  • 当期純利益はP/L欄とB/S欄で逆側に記入し貸借を一致させる

試験対策のポイント

「試算表=決算整理前の確認」「精算表=決算整理込みで財務諸表を誘導」。精算表は試算表を含む上位ワークシート。

理解度チェック(3問)

Q1. 次のうち、精算表の構成(8桁)として正しいものはどれか。

  1. 1試算表+貸借対照表+損益計算書(6桁)
  2. 2試算表+整理記入+損益計算書+貸借対照表(8桁)
  3. 3整理記入+精算記入+貸借対照表(6桁)
  4. 4元帳+試算表+整理記入(6桁)
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正解:2. 試算表+整理記入+損益計算書+貸借対照表(8桁)

8桁精算表は「試算表2列+整理記入2列+損益計算書2列+貸借対照表2列」で構成される。

Q2. 次のうち、試算表で確かめられないものはどれか。

  1. 1借方合計と貸方合計の一致
  2. 2転記の有無による合計のズレ
  3. 3貸倒引当金など決算整理事項の反映
  4. 4勘定残高の集計
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正解:3. 貸倒引当金など決算整理事項の反映

試算表は決算整理「前」の状態を示すため、決算整理事項(貸倒引当金繰入、減価償却等)は反映されない。これは精算表で行う。

Q3. 精算表で当期純利益が計上される位置として正しいものはどれか。

  1. 1損益計算書欄の借方・貸借対照表欄の借方
  2. 2損益計算書欄の借方・貸借対照表欄の貸方
  3. 3損益計算書欄の貸方・貸借対照表欄の借方
  4. 4整理記入欄の借方・貸借対照表欄の貸方
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正解:2. 損益計算書欄の借方・貸借対照表欄の貸方

当期純利益はP/L欄では借方(差額)、B/S欄では貸方(純資産の増加)に記入し、両側で貸借が一致する。

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