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建物・設備

木造・S造・RC造・SRC造の違い

賃貸住宅の構造は木造・S造・RC造・SRC造の順に重量化・耐火性能向上・コスト増となります。法定耐用年数(住宅用:木造22年、鉄骨造は厚みにより19/27/34年、RC・SRC47年)は減価償却に直結し、遮音性・耐火性・建設コストとともに賃管士試験で頻出です。

比較表で見る違い

観点木造S造(鉄骨造)RC造(鉄筋コンクリート造)SRC造(鉄骨鉄筋コンクリート造)
主要構造材木材(柱・梁が木)鉄骨(H形鋼・角形鋼管等)鉄筋とコンクリート(鉄筋を引張、コンクリートを圧縮で受持)鉄骨を芯に、その周囲を鉄筋コンクリートで一体化
法定耐用年数(住宅用)22年骨格材厚3mm以下:19年/3mm超4mm以下:27年/4mm超:34年47年47年
遮音性低い(隣戸間音漏れしやすい)中程度(軽量鉄骨は木造に近い、重量鉄骨はやや向上)高い(コンクリート壁・床で遮音)非常に高い
耐火性低い(準耐火・耐火木造で対応可)中程度(鉄骨は高温で強度低下、耐火被覆が必要)高い(コンクリートが鉄筋を保護)非常に高い
建設コスト(坪単価)低い中程度高いもっとも高い
主な適用建物戸建住宅、低層アパート(2階建中心)中層共同住宅・店舗・倉庫(軽量〜重量鉄骨)中高層マンション(10階程度まで多用)高層・超高層マンション・ビル
工期短い中程度長いもっとも長い

それぞれの詳しい解説

A木造

柱・梁を木材で構成する構造で、戸建住宅や低層アパートで広く採用されます。住宅用の法定耐用年数は22年と短く減価償却が早い反面、建設コストが安く工期も短いのが利点です。遮音性・耐火性は他構造に劣りますが、準耐火構造や耐火木造により法令上の耐火要求を満たすことができます。

  • 住宅用法定耐用年数22年

  • 建設コスト・工期で有利

  • 遮音性・耐火性は他構造に劣る

  • 木造2階建てアパートが代表例

BS造(鉄骨造)

鉄骨(H形鋼・角形鋼管等)で骨組みを構成する構造です。住宅用の法定耐用年数は骨格材の厚みにより3区分され、3mm以下19年、3mm超4mm以下27年、4mm超34年です。軽量鉄骨は低層〜中層共同住宅、重量鉄骨は中層〜高層やスパンの大きい建物で採用されます。鉄骨は高温で急激に強度が低下するため耐火被覆が必須です。

  • 骨格材厚3mm以下:19年/3mm超4mm以下:27年/4mm超:34年

  • 軽量鉄骨:低層共同住宅、重量鉄骨:中層以上

  • 鉄骨は高温で強度低下、耐火被覆必須

  • RC造より軽量で工期も短い

CRC造(鉄筋コンクリート造)

引張に強い鉄筋と圧縮に強いコンクリートを一体化した構造で、両者の長所を組合せます。住宅用の法定耐用年数は47年と長く、遮音性・耐火性・耐久性に優れるため中高層マンションで広く採用されます。建設コストと工期は木造・S造より大きくなりますが、資産価値の維持に有利です。

  • 住宅用法定耐用年数47年

  • 遮音性・耐火性・耐久性に優れる

  • 中高層マンション(10階程度まで)で多用

  • 建設コスト・工期は大きい

DSRC造(鉄骨鉄筋コンクリート造)

鉄骨を芯に据え、その周囲に鉄筋を配置してコンクリートで一体化した構造です。RCの剛性・耐火性とSの粘り・引張強度を兼ね備え、高層・超高層マンションやビルで採用されます。住宅用の法定耐用年数はRCと同じ47年ですが、施工が複雑で建設コスト・工期はもっとも大きくなります。近年は高強度コンクリート技術の進展でRC造でも超高層が建てられるようになり、SRC造の採用は減少傾向にあります。

  • 住宅用法定耐用年数47年(RCと同じ)

  • 高層・超高層建物で採用

  • 施工が複雑でコスト・工期最大

  • 近年は高強度RCの普及で減少傾向

試験対策のポイント

住宅用法定耐用年数は木造22年/S造34年(厚4mm超)/RC・SRC47年。木造→S造→RC造→SRC造の順に重量化・耐火性向上・コスト増となり、適用建物も戸建→中層→中高層→超高層と上がる。

理解度チェック(3問)

Q1. 建物構造の法定耐用年数(住宅用)に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  1. 1木造の住宅用法定耐用年数は20年である。
  2. 2鉄骨造(骨格材厚4mm超)の住宅用法定耐用年数は34年である。
  3. 3鉄筋コンクリート造の住宅用法定耐用年数は60年である。
  4. 4鉄骨鉄筋コンクリート造の住宅用法定耐用年数は、鉄筋コンクリート造より長く、50年である。
解答・解説を見る

正解:2. 鉄骨造(骨格材厚4mm超)の住宅用法定耐用年数は34年である。

住宅用建物の法定耐用年数は、減価償却資産の耐用年数等に関する省令により、木造22年、鉄骨造は骨格材の肉厚で3mm以下19年・3mm超4mm以下27年・4mm超34年、RC造・SRC造はいずれも47年と定められている。木造20年・RC60年・SRC50年はすべて誤り。

Q2. 建物構造の特徴に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  1. 1木造は他の構造に比べて遮音性・耐火性に優れ、中高層マンションで多用される。
  2. 2S造(鉄骨造)の主要構造材は鉄骨であり、高温で急激に強度が低下するため耐火被覆が必要である。
  3. 3RC造は鉄筋とアルミニウムを一体化した構造で、軽量化に優れる。
  4. 4SRC造は施工が単純でコストが低いため、低層アパートで多用される。
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正解:2. S造(鉄骨造)の主要構造材は鉄骨であり、高温で急激に強度が低下するため耐火被覆が必要である。

鉄骨は概ね500℃を超えると強度が急激に低下するため、建築基準法上の耐火建築物では鉄骨を耐火被覆(吹付ロックウール・耐火板等)で覆う必要がある。木造は遮音性・耐火性に劣る、RC造は鉄筋とコンクリート(アルミではない)の組合せ、SRC造は施工が複雑で高コスト・高層建物向けという誤りがある。

Q3. 次のうち、超高層マンションの主要構造として歴史的に多く採用されてきた構造として、最も適切なものはどれか。

  1. 1木造
  2. 2軽量鉄骨造
  3. 3鉄筋コンクリート造(RC造)
  4. 4鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)
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正解:4. 鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)

SRC造は鉄骨の粘り強さとRCの剛性・耐火性を併せ持ち、超高層マンション・ビルで歴史的に多く採用されてきた。近年は高強度コンクリート技術の進展でRC造でも超高層が可能となりSRC造の採用は減少しているが、高層用途の代表構造として位置付けられる。木造・軽量鉄骨は低層、RC造は概ね10階程度までの中高層が主流。

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