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不動産

居住用財産の3,000万円特別控除と買換え特例の違い

居住用財産(マイホーム)を売却したときの代表的な譲渡所得特例2種。3,000万円控除は「譲渡益の圧縮」、買換え特例は「課税の繰延べ」が本質的な違いです。両者は併用できません。

比較表で見る違い

観点3,000万円特別控除特定居住用財産の買換え特例
特例の効果譲渡益から3,000万円を控除(控除)譲渡益への課税を将来の売却まで繰延べ(繰延)
主な所有期間要件所有期間問わず(短期・長期とも可)譲渡年1月1日時点で所有期間10年超かつ居住期間10年以上
譲渡対価の上限なし譲渡対価1億円以下
買換資産の要件不要(売るだけでよい)床面積50㎡以上240㎡以下・既存住宅は耐震等要件
軽減税率特例との併用可(所有10年超で併用すると有利)不可

それぞれの詳しい解説

A3,000万円特別控除

居住用財産を譲渡した際、譲渡益から最高3,000万円を控除できる特例。所有期間の要件がなく、短期譲渡でも適用できます。所有10年超の場合は軽減税率特例(14.21%)と併用でき、最も活用される特例です。

  • 配偶者・直系血族・生計同一親族への譲渡は対象外

  • 住宅ローン控除との併用は売却前後3年間制限あり

B特定居住用財産の買換え特例

所有・居住期間ともに10年以上のマイホームを売却し、買換資産を取得した場合に、譲渡益への課税を将来に繰延べる特例。譲渡対価1億円以下が要件で、買換資産にも床面積等の要件があります。

  • 譲渡対価=買換資産取得価額なら全額繰延、譲渡対価>買換ならその差額を譲渡益として課税

  • 買換資産売却時に取得費を引継いで課税される(免除ではない)

試験対策のポイント

「3,000万円控除=譲渡益を3,000万円減らす」「買換え特例=課税を将来に繰延(免除ではない)」。両者の併用不可、買換え特例は対価1億円以下が頻出。

理解度チェック(3問)

Q1. 居住用財産の3,000万円特別控除の所有期間要件として正しいものはどれか。

  1. 1所有期間5年超
  2. 2所有期間10年超
  3. 3所有期間の制限はない
  4. 4所有期間20年超
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正解:3. 所有期間の制限はない

3,000万円控除には所有期間の要件はなく、短期譲渡でも利用可能。軽減税率特例(10年超)とは別物。

Q2. 特定居住用財産の買換え特例の譲渡対価の上限額として正しいものはどれか。

  1. 15,000万円
  2. 28,000万円
  3. 31億円
  4. 41.5億円
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正解:3. 1億円

買換え特例は譲渡対価1億円以下が要件。所有・居住期間とも10年以上が必要。

Q3. 居住用財産の3,000万円特別控除と特定居住用財産の買換え特例に関する記述として最も適切なものはどれか。

  1. 1両特例は併用適用できる
  2. 2買換え特例は譲渡益への課税を免除する制度である
  3. 33,000万円控除は配偶者への譲渡には適用できない
  4. 4買換え特例は所有期間5年超で適用できる
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正解:3. 3,000万円控除は配偶者への譲渡には適用できない

3,000万円控除・買換え特例とも配偶者・直系血族・生計同一親族への譲渡は適用不可。両特例は併用不可、買換えは課税繰延(免除ではない)、所有・居住期間10年以上が要件。

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