裁量行為
さいりょうこうい
定義
行政庁に一定の判断の自由が認められる行政行為。覊束行為と対比される。
詳細解説
法律の文言が抽象的・多義的な場合に、要件認定や効果選択につき行政庁の判断余地が認められる。①要件裁量(事実認定・要件該当性)、②効果裁量(行政行為を行うか否か・内容の選択)に分かれる。司法審査は、覊束行為では完全に行われるが、裁量行為では裁量権の踰越・濫用がある場合に限られる(行訴法30条)。マクリーン事件(最大判昭53・10・4)は外国人在留更新の社会観念審査基準を、神戸税関事件(最判昭52・12・20)は懲戒処分の社会観念審査を示した。
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マクリーン事件で最高裁が認めた裁量は何に関するものか。
行政法
在留期間更新の許可申請に対する処分に関する次のア〜オの記述のうち、最高裁判所の判例(マクリーン事件判決〔最大判昭和53年10月4日民集32巻7号1223頁〕)に照らし、妥当なものの組合せはどれか。ア在留期間更新の判断にあたっては、在留規制の目的である国内の治安と善良の風俗の維持など国益の保持の見地のほか、申請者である外国人の在留中の一切の行状を斟酌することはできるが、それ以上に国内の政治・経済・社会等の諸事情を考慮することは、申請者の主観的事情に関わらない事項を過大に考慮するものであって、他事考慮にも当たり許されない。イ在留期間の更新を適当と認めるに足りる相当の理由の有無にかかる裁量審査においては、当該判断が全く事実の基礎を欠く場合、または事実に対する評価が明白に合理性を欠くこと等により当該判断が社会通念に照らし、著しく妥当性を欠くことが明らかである場合に限り、裁量権の逸脱、濫用として違法とされる。ウ在留期間更新の法定要件である「在留期間の更新を適当と認めるに足りる相当の理由」があるかどうかに関する判断について、処分行政庁(法務大臣)には裁量が認められるが、もとよりその濫用は許されず、上陸拒否事由または退去強制事由に準ずる事由に該当しない限り更新申請を不許可にすることはできない。エ外国人の在留期間中の政治活動について、そのなかに日本国の出入国管理政策や基本的な外交政策を非難するものが含まれていた場合、処分行政庁(法務大臣)がそのような活動を斟酌して在留期間の更新を適当と認めるに足りる相当の理由があるものとはいえないと判断したとしても、裁量権の逸脱、濫用には当たらない。オ外国人の政治活動は必然的に日本国の政治的意思決定またはその実施に影響を及ぼすものであるから、そもそも政治活動の自由に関する憲法の保障は外国人には及ばず、在留期間中に政治活動を行ったことについて、在留期間の更新の際に消極的事情として考慮することも許される。
行政裁量の逸脱・濫用があった場合、裁判所はどうできるか。
関連用語
よくある質問
Q. 裁量行為とは何ですか?
A. 行政庁に一定の判断の自由が認められる行政行為。覊束行為と対比される。
Q. 行政書士試験での位置づけは?
A. 行政法の重要用語です。出題頻度は 3/3 (★3)。 頻出のため確実に押さえておきましょう。