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民法・その他関連法令

契約不適合責任とアフターサービスの違い

新築マンションの不具合に対しては、民法上の「契約不適合責任(旧・瑕疵担保責任)」と、分譲業者が任意で約束する「アフターサービス」という2つの仕組みがあります。法律上の責任か契約上のサービスかという根拠の違いと、期間・対象の違いが試験で問われます。

比較表で見る違い

観点契約不適合責任アフターサービス
根拠民法・品確法などの法律上の責任売主(分譲業者)と買主の特約(アフターサービス規準)
性質目的物が契約内容に適合しない場合の法定の担保責任一定期間・一定範囲の不具合を任意に補修する約束
対象範囲契約内容に適合しない「種類・品質・数量」全般規準で定めた部位ごとに対象・期間を限定
期間不適合を知った時から1年以内の通知(品確法は構造耐力上主要な部分等で引渡しから10年)部位ごとに数年〜10年など個別に設定(規準による)
買主の救済追完請求・代金減額・損害賠償・契約解除が可能原則として規準に基づく補修(無償点検・補修が中心)

それぞれの詳しい解説

A契約不適合責任

引き渡された目的物が種類・品質・数量に関して契約の内容に適合しない場合に、売主が負う法律上の担保責任です(民法562条以下)。買主は、追完(修補等)請求、代金減額請求、損害賠償請求、契約の解除をすることができます。買主は原則として不適合を知った時から1年以内にその旨を通知する必要があります。新築住宅では、品確法により構造耐力上主要な部分等について引渡しから10年間の瑕疵担保責任が義務づけられています。

  • 民法・品確法に基づく法律上の担保責任

  • 追完・代金減額・損害賠償・解除の救済が可能

  • 原則、不適合を知った時から1年以内の通知が必要

  • 品確法で構造耐力上主要な部分等は引渡しから10年の責任

Bアフターサービス

アフターサービスは、分譲業者(売主)が買主に対し、引渡し後の一定期間・一定範囲の不具合について無償で点検・補修することを約束する、契約(特約)に基づくサービスです。法律上当然に生じる責任ではなく、アフターサービス規準で部位ごとに対象・期間(例:建具は2年、防水は5〜10年など)が個別に定められます。契約不適合責任とは別に上乗せ・補完するもので、両者は併存しうる関係にあります。

  • 売主と買主の特約(アフターサービス規準)に基づくサービス

  • 部位ごとに対象・期間を個別に設定する

  • 法律上の責任ではなく任意の約束(上乗せ・補完的)

  • 契約不適合責任と併存しうる

試験対策のポイント

契約不適合責任は「法律上の担保責任(救済手段が幅広い)」、アフターサービスは「分譲業者が任意で約束する補修サービス(規準で部位ごとに期間設定)」。法定か契約かで区別する。

理解度チェック(3問)

Q1. 契約不適合責任に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. 1契約不適合責任は、売主と買主の特約があって初めて生じる任意の責任である
  2. 2引き渡された目的物が契約内容に適合しない場合、買主は追完請求や代金減額請求等ができる
  3. 3買主は、引渡しから何年経っても不適合の通知をする必要がない
  4. 4契約不適合責任では、買主は補修を求めることだけしかできない
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正解:2. 引き渡された目的物が契約内容に適合しない場合、買主は追完請求や代金減額請求等ができる

契約不適合責任は、引き渡された目的物が種類・品質・数量に関して契約内容に適合しない場合に売主が負う法律上の担保責任です(民法562条以下)。買主は追完(修補等)請求、代金減額請求、損害賠償請求、契約解除といった幅広い救済を選択できます。特約があって初めて生じる任意の責任ではなく、また買主は原則として不適合を知った時から1年以内に通知する必要があるため、いつまでも通知不要とする記述や、補修しか求められないとする記述は誤りです。

Q2. アフターサービスに関する記述として、最も適切なものはどれか。

  1. 1アフターサービスは、すべての売買契約に法律上当然に付随する責任である
  2. 2アフターサービスは、分譲業者が規準に基づき部位ごとに期間や対象を定めて補修する任意のサービスである
  3. 3アフターサービスがある場合、買主は民法上の契約不適合責任を一切主張できなくなる
  4. 4アフターサービスの期間は、すべての部位について一律10年と法律で定められている
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正解:2. アフターサービスは、分譲業者が規準に基づき部位ごとに期間や対象を定めて補修する任意のサービスである

アフターサービスは、分譲業者がアフターサービス規準により部位ごとに対象や期間(建具は数年、防水は長期間など)を定めて無償で点検・補修する、契約(特約)に基づく任意のサービスです。法律上当然に付随する責任ではありません。契約不適合責任とは別の制度で両者は併存しうるため、アフターサービスがあると契約不適合責任を一切主張できなくなるわけではありません。期間も部位ごとに個別に設定され一律10年と法定されているわけではありません。

Q3. 新築住宅の不具合に対する責任に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. 1品確法により、新築住宅の構造耐力上主要な部分等については引渡しから10年間の瑕疵担保責任が義務づけられている
  2. 2新築住宅にはアフターサービスがあるため、品確法上の責任は課されない
  3. 3契約不適合責任とアフターサービスは、いずれも法律上当然に生じる責任である
  4. 4新築住宅の不具合は、引渡し後はいかなる救済も受けられない
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正解:1. 品確法により、新築住宅の構造耐力上主要な部分等については引渡しから10年間の瑕疵担保責任が義務づけられている

住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)は、新築住宅の構造耐力上主要な部分および雨水の浸入を防止する部分について、引渡しから10年間の瑕疵担保責任を売主等に義務づけています。アフターサービスがあっても品確法上の責任は別途課されます。契約不適合責任は法定の責任ですが、アフターサービスは契約(特約)に基づく任意の制度であるため、いずれも法律上当然に生じるとする記述は誤りで、引渡し後に一切救済を受けられないとする記述も誤りです。

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