A直接原価計算
製品原価には変動製造原価のみを含め、固定製造間接費はすべて期間費用として処理する方式。CVP分析や予算管理など内部管理目的で使われます。営業利益は売上高-変動費-固定費で計算します。
貢献利益=売上高 − 変動費が分析の中心
財務諸表(外部報告)には使えない
どちらも製品原価を計算する方法ですが、固定製造間接費の扱いが違います。全部原価計算は固定費も製品原価に含めますが、直接原価計算は変動費のみを製品原価とし、固定費は期間費用として処理します。
| 観点 | 直接原価計算 | 全部原価計算 |
|---|---|---|
| 固定製造間接費の扱い | 期間費用(販管費と同様にその期に費用化) | 製品原価(販売されるまで棚卸資産に含む) |
| 製品原価の範囲 | 変動製造原価のみ | 変動費+固定費(製造原価すべて) |
| 主な用途 | 内部管理(CVP分析・予算) | 財務諸表(外部報告用) |
| 貢献利益の計算 | 売上高 − 変動費(販管含む) | 通常は計算しない(売上総利益を計算) |
| 在庫増減で利益が変わる? | 生産量に左右されにくい | 生産量が多いと利益が増えやすい |
製品原価には変動製造原価のみを含め、固定製造間接費はすべて期間費用として処理する方式。CVP分析や予算管理など内部管理目的で使われます。営業利益は売上高-変動費-固定費で計算します。
貢献利益=売上高 − 変動費が分析の中心
財務諸表(外部報告)には使えない
製造に発生した変動費・固定費すべてを製品原価に含める伝統的な方式。財務諸表(損益計算書・貸借対照表)の作成に用いられ、未販売の製品原価には固定費も含まれて棚卸資産として繰り越されます。
「直接=変動費のみ製品原価・固定費は期間費用」「全部=固定費も製品原価」。在庫が増えると全部原価では固定費が在庫に隠れ、利益が増えて見える。
Q1. 直接原価計算における製品原価に含まれるものとして最も適切なものはどれか。
正解:1. 直接材料費+直接労務費+変動製造間接費
直接原価計算の製品原価は「変動製造原価」のみ。固定製造間接費は期間費用となる。
Q2. 売上高1,000、変動費400、固定費300のとき、直接原価計算による貢献利益と営業利益の組合せとして正しいものはどれか。
正解:1. 貢献利益600・営業利益300
貢献利益=1,000−400=600、営業利益=600−300=300。
Q3. 全部原価計算と直接原価計算で営業利益が異なる主な理由として最も適切なものはどれか。
正解:2. 固定製造間接費が在庫に含まれるかどうか
全部原価では未販売在庫に固定製造間接費が含まれて繰り越されるため、生産量と販売量がずれると利益に差が出る。