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工業簿記

変動費と固定費の違い

操業度(生産量・販売量)の増減で動くか動かないかで分類する原価分類。CVP分析(損益分岐点分析)や直接原価計算の基礎となります。

比較表で見る違い

観点変動費固定費
操業度との関係操業度に比例して総額が増減操業度に関わらず一定額発生
製品単位あたり一定(@変動費は変わらない)操業度が増えるほど減少
主な例直接材料費・出来高賃金・販売手数料工場家賃・減価償却費・正社員給料
損益分岐点分析貢献利益=売上−変動費の計算で使う貢献利益で回収すべき総額
在庫の影響(直接原価)在庫に含まれる期間費用として処理

それぞれの詳しい解説

A変動費

生産量や販売量に比例して発生する原価。直接材料費・直接労務費(出来高給)・販売手数料などが典型例。製品1個あたりの単価は一定で、生産量が0なら総額も0です。

  • 製品1個あたり一定

  • 直接原価計算では製品原価

B固定費

生産・販売活動の量に関わらず一定額発生する原価。工場の家賃・減価償却費・正社員の固定給などが該当。生産量が増えても総額は変わらないため、製品1個あたりは生産量が増えるほど低下します。

  • 製品1個あたりは操業度で変動

  • 直接原価計算では期間費用

試験対策のポイント

「変動=量に比例・@単位は一定」「固定=量に関係なく一定・@単位は操業度で逓減」。CVPは「損益分岐点売上高=固定費÷貢献利益率」で計算。

理解度チェック(3問)

Q1. 次のうち、変動費の典型例として最も適切なものはどれか。

  1. 1工場の家賃
  2. 2正社員の月額給料
  3. 3直接材料費
  4. 4機械の減価償却費
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正解:3. 直接材料費

直接材料費は生産量に比例する変動費。家賃・固定給・定額法の減価償却費は固定費。

Q2. 販売単価1,000円、変動費単価600円、固定費200,000円のときの損益分岐点売上高として正しいものはどれか。

  1. 1200,000円
  2. 2333,333円
  3. 3500,000円
  4. 4600,000円
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正解:3. 500,000円

貢献利益率=(1,000−600)/1,000=40%。損益分岐点売上高=200,000÷0.4=500,000円。

Q3. 操業度が増加した場合の製品単位あたり固定費の動きとして正しいものはどれか。

  1. 1変わらない
  2. 2増加する
  3. 3減少する
  4. 4比例して増加する
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正解:3. 減少する

固定費総額は一定なので、生産量で割った単位あたり固定費は操業度上昇で減少する(規模の経済)。

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