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工業簿記

製品と仕掛品の違い

製造途中なら仕掛品、完成して販売可能になれば製品。完成度の違いだけで、いずれも棚卸資産として貸借対照表の流動資産に表示されます。原価計算の最終段階でこの2勘定を区別します。

比較表で見る違い

観点製品仕掛品
状態製造完了・販売可能製造途中(未完成)
原価集計の段階製造原価が完成(=製品原価)当期投入分のうち未完成の部分
貸借対照表の区分流動資産(棚卸資産)流動資産(棚卸資産)
次の動き販売されると売上原価へ完成すると製品勘定へ振替
原価評価のポイント完成品単位原価がそのまま完成品換算量で按分(総合原価計算)

それぞれの詳しい解説

A製品

製造が完了し販売できる状態の物品。仕掛品から振り替えられ、販売時には売上原価へ振り替えられます。貸借対照表では流動資産の「棚卸資産」に表示します。

  • 完成品原価=原価計算で確定した金額

  • 販売されるまで在庫として計上

B仕掛品

製造途中で未完成の物品。当期に投入された材料費・労務費・製造間接費のうち、完成にいたっていない部分を集計します。総合原価計算では加工進捗度を用いて完成品換算量で評価します。

  • 個別原価計算では未完成指図書の原価合計

  • 半製品(販売可能な中間製品)とは異なる

試験対策のポイント

「製品=完成・販売可能」「仕掛品=未完成」。原価フローは「材料・労務・経費→仕掛品→製品→売上原価」と覚える。

理解度チェック(3問)

Q1. 当月、仕掛品から製品への完成品振替を行うときの仕訳として正しいものはどれか。(完成品原価100万円)

  1. 1(借)製品 100万/(貸)仕掛品 100万
  2. 2(借)仕掛品 100万/(貸)製品 100万
  3. 3(借)売上原価 100万/(貸)製品 100万
  4. 4(借)製品 100万/(貸)売上原価 100万
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正解:1. (借)製品 100万/(貸)仕掛品 100万

完成品の振替は「製品 / 仕掛品」で表す。仕掛品が減り製品が増える流れ。

Q2. 次のうち、貸借対照表における仕掛品の表示区分として正しいものはどれか。

  1. 1流動資産(棚卸資産)
  2. 2固定資産(投資その他の資産)
  3. 3繰延資産
  4. 4流動負債
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正解:1. 流動資産(棚卸資産)

仕掛品も製品も棚卸資産として流動資産に表示される。

Q3. 総合原価計算で月末仕掛品の評価に用いる概念として最も適切なものはどれか。

  1. 1直課
  2. 2完成品換算量
  3. 3営業外損益
  4. 4実際配賦率
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正解:2. 完成品換算量

加工費は進捗度に応じて発生するため、月末仕掛品×進捗度=完成品換算量で按分する。

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