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実践分野

FMEAとFTAの違い

FMEA(Failure Mode and Effects Analysis、故障モード影響解析)とFTA(Fault Tree Analysis、故障の木解析)は、どちらも設計段階などで故障やトラブルを未然に防ぐための信頼性手法です。FMEAは部品や工程の故障モードを一つずつ洗い出し、それが上位へ及ぼす影響を評価するボトムアップの解析。FTAは好ましくない結果(頂上事象)を出発点に、その原因を論理記号でたどるトップダウンの解析です。解析の向きが逆である点が最大の違いです。

比較表で見る違い

観点FMEAFTA
解析の向きボトムアップ(部品から影響へ)トップダウン(結果から原因へ)
出発点個々の部品・工程の故障モード好ましくない結果(頂上事象)
表現の形表形式のワークシート樹形図(AND・OR記号で展開)
主にみるもの故障モードの影響と重大性原因の組み合わせと発生の経路
得意な場面洗い出しによる未然防止重大事象の原因究明

それぞれの詳しい解説

AFMEA(故障モード影響解析)

FMEAは、部品や工程で起こりうる故障の起き方(故障モード)を一つずつ挙げ、それが製品やシステムにどんな影響を与えるかを評価する、ボトムアップの手法です。影響の重大さや起こりやすさなどから優先度を判断し、設計や工程を改善して故障を未然に防ぎます。表形式で漏れなく洗い出す点が特徴です。

  • ボトムアップの解析(部品から影響へ)

  • 故障モードを一つずつ洗い出す

  • 表形式で未然防止につなげる

BFTA(故障の木解析)

FTAは、まず避けたい好ましくない結果を頂上事象として置き、その原因を論理記号(AND・OR)でつないで下位の要因へと樹形図状に展開する、トップダウンの手法です。どんな原因の組み合わせでその事象が起こるかを筋道立てて追え、重大な事象の原因究明や発生経路の分析に向きます。

  • トップダウンの解析(結果から原因へ)

  • 頂上事象から原因を樹形図で展開

  • AND・OR記号で原因の組み合わせをみる

試験対策のポイント

FMEAは「部品からボトムアップで影響をみる」、FTAは「結果からトップダウンで原因をたどる」。解析の向きが逆と押さえます。

理解度チェック(3問)

Q1. FMEAの説明として、もっとも適切なものをひとつ選べ。

  1. 1好ましくない結果を頂上事象として原因を樹形図で展開する手法である
  2. 2部品や工程の故障モードを洗い出し、上位への影響を評価するボトムアップの手法である
  3. 3製品の販売数量を予測する手法である
  4. 4完成品を全数検査して不適合品を取り除く手法である
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正解:2. 部品や工程の故障モードを洗い出し、上位への影響を評価するボトムアップの手法である

FMEAは、部品や工程の故障モードを一つずつ挙げ、それが上位の製品やシステムに及ぼす影響を評価するボトムアップの手法です。頂上事象から原因を樹形図で展開するのはFTAで誤り。販売数量の予測や全数検査は信頼性解析ではなく、FMEAの説明としては適切ではありません。部品側から積み上げる向きが要点です。

Q2. FTAの特徴として、もっとも適切なものをひとつ選べ。

  1. 1個々の部品の故障モードから出発して影響を積み上げる
  2. 2好ましくない結果を出発点に、原因を論理記号でたどるトップダウンの解析である
  3. 3表形式のワークシートだけで原因の組み合わせは扱わない
  4. 4故障とは無関係に工程能力を評価する手法である
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正解:2. 好ましくない結果を出発点に、原因を論理記号でたどるトップダウンの解析である

FTAは、避けたい結果を頂上事象として置き、その原因をAND・OR記号でつなぎながら下位へたどるトップダウンの解析です。部品の故障モードから積み上げるのはFMEAの向きで誤り。FTAは樹形図で原因の組み合わせを扱うため、表形式だけとする説明も誤り。工程能力の評価はCpなどの領域で、FTAの目的ではありません。

Q3. FMEAとFTAの違いとして、もっとも適切なものをひとつ選べ。

  1. 1FMEAはトップダウン、FTAはボトムアップの解析である
  2. 2FMEAはボトムアップ、FTAはトップダウンの解析である
  3. 3両者とも頂上事象から出発する点で同じである
  4. 4FMEAもFTAも故障の解析には使えない
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正解:2. FMEAはボトムアップ、FTAはトップダウンの解析である

FMEAは部品・工程の故障モードから影響へ向かうボトムアップ、FTAは頂上事象から原因へ向かうトップダウンで、解析の向きが逆である点が違いです。向きを逆にした選択肢は誤り。出発点も、FMEAは部品側、FTAは結果側で異なるため、ともに頂上事象から出発するという説明も誤り。両者は故障の未然防止・原因究明に使う手法です。

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