A貸倒引当金
売掛金・受取手形・貸付金などの金銭債権が将来回収不能となるリスクに備えて計上する評価性引当金。実績率や個別評価で見積もり、債権から控除する形で表示します。
債権の性質により販管費・営業外費用に区分
差額補充法と洗替法がある
引当金は「将来の費用・損失」を当期に見越し計上する勘定。発生原因・計算方法・表示区分(評価性 or 負債性)が異なり、簿記2級では4種類の使い分けが頻出です。
| 観点 | 貸倒引当金 | 退職給付引当金 | 賞与引当金 | 修繕引当金 |
|---|---|---|---|---|
| 発生原因 | 売掛金等の貸倒れに備える | 退職金支払に備える | 従業員賞与の支払に備える | 将来の修繕支出に備える |
| 計算方法 | 債権額×貸倒実績率(個別評価あり) | 退職給付債務 − 年金資産 | 支給見込額×当期負担割合 | 見積修繕費×当期負担割合 |
| 貸借対照表の区分 | 評価性引当金(債権から控除) | 固定負債 | 流動負債 | 流動 or 固定負債 |
| 相手勘定(繰入時) | 貸倒引当金繰入(販管費 or 営業外) | 退職給付費用 | 賞与引当金繰入 | 修繕引当金繰入 |
売掛金・受取手形・貸付金などの金銭債権が将来回収不能となるリスクに備えて計上する評価性引当金。実績率や個別評価で見積もり、債権から控除する形で表示します。
債権の性質により販管費・営業外費用に区分
差額補充法と洗替法がある
従業員の退職時に支給する退職金や年金にかかる将来支出のうち、当期までに発生している部分を負債として計上。退職給付債務から年金資産を差し引いて算定します。
長期にわたる将来支出のため固定負債
退職給付費用は人件費として計上
次回の賞与支給見込額のうち、当期負担分を見越し計上する流動負債性の引当金。たとえば6月支給賞与の対象期間が前年12月〜5月なら、3月決算で4か月分を引当計上します。
機械や建物の定期的な修繕に備えて、当期の使用に対応する修繕費を見越し計上する引当金。実際の修繕実施時に取り崩します。
「貸倒=評価性・債権から控除」「退職=固定負債」「賞与・修繕=流動負債が中心」。発生主義に基づき将来支出を当期費用化する点は共通。
Q1. 次のうち、評価性引当金に該当するものはどれか。
正解:3. 貸倒引当金
貸倒引当金は債権から控除する評価性引当金。他は将来の支出に備える負債性引当金。
Q2. 6月10日に賞与1,200,000円を支給する見込みで、対象期間は前年12月〜当年5月の6か月。3月決算において計上すべき賞与引当金の金額として正しいものはどれか。
正解:3. 800,000円
12月〜3月の4か月分が当期負担。1,200,000×4/6 = 800,000円。
Q3. 退職給付引当金が貸借対照表で表示される区分として正しいものはどれか。
正解:3. 固定負債
退職給付は長期にわたる将来支払のため、固定負債として表示する。