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商業簿記

利益剰余金と資本剰余金の違い

純資産の「株主資本」のうち、株主から払い込まれたお金は資本剰余金、会社が稼いだお金は利益剰余金に区分されます。発生原因と配当時の準備金積立義務がよく出題されます。

比較表で見る違い

観点利益剰余金資本剰余金
発生原因会社が稼いだ利益の蓄積株主からの払込のうち資本金以外の部分
主な内訳利益準備金、任意積立金、繰越利益剰余金資本準備金、その他資本剰余金
配当の原資なる(繰越利益剰余金等)なる(その他資本剰余金)
配当時の準備金積立配当額×1/10を利益準備金に積立配当額×1/10を資本準備金に積立
貸借対照表の表示純資産(株主資本)純資産(株主資本)

それぞれの詳しい解説

A利益剰余金

会社が事業活動で稼いだ利益の累積。会社法上の利益準備金、任意積立金、繰越利益剰余金から構成され、配当の主な原資となります。配当時には1/10を利益準備金として積み立てます。

  • 繰越利益剰余金は当期純利益の蓄積

  • 利益準備金は会社法上の法定準備金

B資本剰余金

株主から払い込まれた金額のうち、資本金として計上しなかった部分。資本準備金(株式発行時の払込のうち資本金組入額以外)と、その他資本剰余金(資本金減少差益等)に分けられます。

  • 資本準備金は株式払込額の1/2まで設定可能

  • 配当原資にもなる(その他資本剰余金)

試験対策のポイント

「利益剰余金=稼いだもの」「資本剰余金=もらったもの」。準備金(利益準備金・資本準備金)の合計が資本金の1/4に達するまで、配当額×1/10を積み立てる。

理解度チェック(3問)

Q1. 次のうち、資本剰余金に区分されるものはどれか。

  1. 1繰越利益剰余金
  2. 2利益準備金
  3. 3資本準備金
  4. 4別途積立金
解答・解説を見る

正解:3. 資本準備金

資本準備金は資本剰余金。利益準備金・繰越利益剰余金・別途積立金は利益剰余金に区分される。

Q2. 繰越利益剰余金から株主配当金100万円を支払うとき、利益準備金として積み立てるべき金額として正しいものはどれか(準備金の合計は資本金の1/4に達していないものとする)。

  1. 15万円
  2. 210万円
  3. 320万円
  4. 425万円
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正解:2. 10万円

配当額×1/10 = 100万円×1/10 = 10万円を利益準備金として積み立てる。

Q3. その他資本剰余金を原資として配当を行った場合の準備金積立として、最も適切なものはどれか。

  1. 1利益準備金として配当額の1/10を積立
  2. 2資本準備金として配当額の1/10を積立
  3. 3積立は不要
  4. 4資本金として配当額の1/10を組入れ
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正解:2. 資本準備金として配当額の1/10を積立

原資が資本剰余金の場合は資本準備金、利益剰余金の場合は利益準備金として、それぞれ配当額の1/10を積み立てる。

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