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商業簿記

棚卸減耗損と商品評価損の違い

期末商品の評価で出てくる2つの損失。棚卸減耗損は「数量が減ったこと」による損失、商品評価損は「単価が下がったこと」による損失です。順番に計算する点と、損益計算書での表示区分が頻出論点です。

比較表で見る違い

観点棚卸減耗損商品評価損
発生原因帳簿数量と実地数量の差(盗難・紛失・蒸発など)時価(正味売却価額)が原価を下回ったこと
計算方法原価 ×(帳簿数量 − 実地数量)(原価 − 正味売却価額)× 実地数量
計算順序先に計算する棚卸減耗損の後に計算する
損益計算書の表示原則 売上原価の内訳または販管費(性質により)原則 売上原価の内訳(臨時・多額なら特別損失)
正味売却価額が下回らない場合発生する発生しない

それぞれの詳しい解説

A棚卸減耗損

帳簿上の在庫数量より実地棚卸の数量が少ないときに、その不足分を損失として計上する勘定。原価で評価し、原因が通常の営業活動内なら売上原価または販管費、災害等なら特別損失とします。

  • 計算式:原価 ×(帳簿数量 − 実地数量)

  • 商品評価損より先に計算する

B商品評価損

期末商品の正味売却価額が原価より下がっているときに計上する評価損。「実地数量」で計算する点に注意。低価法のもと、原価>正味売却価額となる場合のみ発生します。

  • 計算式:(原価 − 正味売却価額)× 実地数量

  • 原則として売上原価の内訳科目

試験対策のポイント

「減耗=数量減・先に計算」「評価損=単価下落・実地数量で計算」。減耗→評価損の順で2段階に処理する。

理解度チェック(3問)

Q1. 期末商品について、帳簿数量100個、実地数量95個、原価@200円、正味売却価額@180円のとき、棚卸減耗損の金額として正しいものはどれか。

  1. 1900円
  2. 21,000円
  3. 31,900円
  4. 42,000円
解答・解説を見る

正解:2. 1,000円

棚卸減耗損 = @200 ×(100 − 95)= 1,000円。減耗は原価×不足数量で計算する。

Q2. 同条件で、商品評価損の金額として正しいものはどれか。(帳簿100個、実地95個、原価@200、正味売却価額@180)

  1. 11,000円
  2. 21,800円
  3. 31,900円
  4. 42,000円
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正解:3. 1,900円

評価損 =(@200 − @180)× 実地数量95 = 1,900円。評価損は実地数量で計算する点に注意。

Q3. 棚卸減耗損と商品評価損の関係について、最も適切なものはどれか。

  1. 1商品評価損を先に計算してから棚卸減耗損を計算する
  2. 2棚卸減耗損を先に計算し、その後で実地数量に基づき商品評価損を計算する
  3. 3両者は同時に計算され、順序は問わない
  4. 4商品評価損は帳簿数量で計算する
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正解:2. 棚卸減耗損を先に計算し、その後で実地数量に基づき商品評価損を計算する

減耗→評価損の順で計算する。評価損は実地数量を用いるため、先に減耗を確定させる必要がある。

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