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財務会計論難易度: 2026年度

公認会計士 過去問財務会計論 第228問

問題

【問題24〜29 共通の資料】 当社の当期(X2年4月1日~X3年3月31日)に関する次の〔資料Ⅰ〕及び〔資料Ⅱ〕に基づいて答えなさい。なお,次の点に留意すること。 ・〔資料Ⅰ〕の括弧内の金額は,各自で計算すること。 ・税効果会計は,〔資料Ⅱ〕において指示のある項目についてのみ適用する。その際,法定実効税率は30%として計算し,繰延税金資産は回収可能性があるものとする。 ・計算過程で端数が生じる場合,千円未満をその都度四捨五入すること。 〔資料Ⅰ〕決算整理前残高試算表(X3年3月31日)(単位:千円)
借方科目金額貸方科目金額
現金預金439,000買掛金258,000
売掛金128,000仮受金200,000
売買目的有価証券(  )社債480,000
繰越商品250,000貸倒引当金(  )
建物500,000備品減価償却累計額(  )
備品10,000車両減価償却累計額600
車両3,000資本金500,000
繰延税金資産(  )繰越利益剰余金(  )
社債発行費6,000売上(  )
仕入(  )受取配当金3,793
販売費100,850
一般管理費66,000
有価証券運用損益(  )
合計(  )合計(  )
〔資料Ⅱ〕決算整理事項等 1.債権に関する情報 ⑴ 一般債権 過去の貸倒実績に基づき貸倒懸念債権及び破産更生債権等を除く売掛金の期末残高に対して1.0%を乗じた金額を貸倒引当金として計上するが,税務上損金算入は全額認められない。一般債権に対する期首の貸倒引当金残高は1,180千円であり,当期に一般債権の貸倒れはなかった。 ⑵ 貸倒懸念債権及び破産更生債権等 X社に対する売掛金:前期末において回収に問題が生じる可能性が高かったため,回収可能性を見積もってX社に対する売掛金前期末残高500千円に対し100%相当額の貸倒引当金を計上していたが,税務上損金算入が全額認められなかった。X社に関し,当期に新たに売掛金の発生や回収はない。売掛金及び貸倒引当金の当期末残高は前期末と同額だが,当期に更生手続開始の申立てがあったため,当期末に売掛金残高の50%まで税務上損金算入が認められた。 Y社に対する売掛金:前期末において回収に問題が生じる可能性が高かったため,回収可能性を見積もってY社に対する売掛金前期末残高1,000千円に対し50%相当額の貸倒引当金を計上していたが,税務上損金算入が全額認められなかった。また,Y社売掛金は,当期において全額現金で回収されており,既に期中で回収の処理はされている。 Z社に対する売掛金:売掛金のうち,Z社に対する売掛金2,000千円の回収に問題が生じる可能性が高いため,回収可能性を見積もって当期末残高の50%相当額の貸倒引当金を計上する。当該計上額は全額,税務上損金算入が認められない。なお,前期末にはZ社に対する貸倒懸念債権及び破産更生債権等はなかった。 ⑶ 一般債権,貸倒懸念債権及び破産更生債権等に対する貸倒引当金の処理に関しては,税効果会計を適用する。 2.商品売買に関する情報 ⑴ 当社は,商品Aのみを販売している。当期における商品Aの販売単価は500千円で一定であり,売上は全て掛取引によるものであった。 ⑵ 当期における売掛金に関する情報は次のとおりであった。
売掛金①一般債権②貸倒懸念債権及び破産更生債権等合計(①+②)
期首売掛金残高118,000千円1,500千円119,500千円
当期売掛金回収高2,820,500千円1,000千円2,821,500千円
期末売掛金残高125,500千円2,500千円128,000千円
⑶ 期首商品棚卸高及び当期商品仕入高の内訳は次のとおりであった。 期首商品棚卸高:単価400千円 個数625個 当期商品仕入高:単価430千円 個数6,000個 なお,当社は,商品の払出単価の算定方法として先入先出法を採用している。 ⑷ 当期末における商品Aの実地棚卸による実地棚卸数量は925個であり,帳簿在庫数量に対する数量不足部分に原価性は認められなかった。 ⑸ 当期末における商品Aの正味売却価額は416千円であった。当社は,収益性の低下による簿価切下額を売上原価として処理している。 3.有形固定資産に関する情報 ⑴ 当期の10月1日に国庫補助金の助成を受けて建物を取得し同日から事業の用に供している。建物の取得原価は500,000千円で,受領した国庫補助金は200,000千円であった。ただし,当該国庫補助金の受領額は,仮受金として処理しただけであり,決算に当たり,この国庫補助金を取得原価から控除する。建物の耐用年数は50年,残存価額はゼロとし,定額法により減価償却を行う。なお,減価償却は月割で実施することとする。 ⑵ 備品(事業の用に供してから前期末で5年が経過,耐用年数8年,残存価額ゼロ)について,200%定率法により減価償却を行う。なお,200%定率法とは,償却率について定額法の償却率(1÷耐用年数)を2倍した数とし,特定事業年度(「期首未償却残高×償却率」が「期首未償却残高÷残存年数(耐用年数から経過年数を控除した年数)」を下回ることとなった場合の事業年度)以後は残存年数による均等償却に切り換えて備忘価額1円まで償却する方法である。 ⑶ 車両(耐用年数5年,残存価額ゼロ,定額法)は,前期首に取得し同日から事業の用に供していたが,当期の11月30日に盗難にあった。警察に盗難届を提出し受理され,当該車両の廃車手続も終わっている。当期の1月10日に保険会社から保険金3,000千円を受け取るとともに,新車両(取得原価3,000千円,耐用年数5年,残存価額ゼロ,定額法)を購入し,同日から事業の用に供している。しかし,これらの期中取引は全て記帳漏れであった。保険差益全額を新車両の取得原価から控除する。なお,減価償却は月割で実施することとする。 4.有価証券に関する情報 ⑴ 当期首に保有していた有価証券の内訳は,以下のとおりである。
銘柄取得原価株式数前期末時価持株比率保有目的
甲社株式@18,500円2,500株@19,500円5%売買目的有価証券
乙社株式@20,000円6,000株@21,500円10%売買目的有価証券
⑵ 当期末に保有していた有価証券の内訳は,以下のとおりである。
銘柄取得原価株式数当期末時価持株比率保有目的
甲社株式@?円2,000株@16,100円4%その他有価証券
乙社株式@?円15,000株@25,000円25%関連会社株式
⑶ 当期中の有価証券の売買等に関する情報は,以下のとおりである。 ① 甲社株式 ・X2年7月3日に500株を9,000千円(@18,000円)で売却した。 ・X3年1月8日に保有目的をその他有価証券に変更した。なお,振替時の甲社株式のX3年1月8日の時価は@17,000円であった。保有目的の変更は,資金運用方針の変更に伴い,有価証券のトレーディング取引を行わないこととしたことによるものである。 ② 乙社株式 ・X2年5月18日に4,000株を88,000千円(@22,000円)で追加取得した。 ・X2年10月25日に5,000株を116,500千円(@23,300円)で追加取得したことにより,乙社の発行済株式総数の25%を保有することになり,関連会社株式となった。 ⑷ 上記⑶のうち,①甲社株式の売却の処理及び②乙社株式の追加取得の処理は適切に行われているが,保有目的の変更に係る処理は行われていない。 ⑸ 売買目的有価証券に係る評価差額については,切放方式を採用している。また,その他有価証券については,全部純資産直入法を採用している。 ⑹ 有価証券の会計処理に関しては,税効果会計を適用する。 5.社債に関する情報 ⑴ 社債は当期のX2年10月1日に発行した普通社債であり,額面総額は500,000千円である。償還期限はX7年9月30日,約定利子率は年1.2%,利払日は毎年9月30日である。社債金額と発行価額との差額の性格は金利の調整と認められることから,償却原価法(定額法)により処理する。 ⑵ 社債発行費は,上記の社債発行に際し,募集広告費,取扱手数料として支払った額である。社債発行費は繰延資産とし,社債の償還期間にわたって定額法で償却する。 ⑶ 社債利息と社債発行費償却は,月割計算する。 【問題28の設問】 決算整理後の社債利息と社債発行費償却の合計額として正しいものの番号を一つ選びなさい。

選択肢

  1. 12, 600 千円
  2. 23, 200 千円
  3. 33, 600 千円
  4. 44, 200 千円
  5. 55, 600 千円
  6. 66, 200 千円

正解

5. 5, 600 千円

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解説

正解は「5,600千円」。①社債利息:クーポン利息=額面500,000×1.2%×6/12(X2年10月1日〜X3年3月31日)=3,000千円(利払日が9月30日のため期末に未払計上)。償却原価法(定額法)による金利調整差額の償却=(額面500,000−発行価額480,000)×6か月/60か月=2,000千円。社債利息合計=5,000千円。②社債発行費償却:繰延資産6,000千円を社債の償還期間5年で定額償却し、当期は6か月分=6,000×6/60=600千円。③合計=5,000+600=5,600千円。(出典: 令和8年公認会計士試験 第Ⅱ回短答式試験 財務会計論 問題28)

一問一答

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