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管理組合の会計・実務

一般(管理費)会計と修繕積立金会計の違い

管理組合の会計は、日常の管理運営をまかなう「一般(管理費)会計」と、将来の大規模修繕等に備える「修繕積立金会計」に区分して経理するのが原則です。両者を混ぜずに区分する理由と、修繕積立金を他に流用するには総会決議が必要という点が試験で問われます。

比較表で見る違い

観点一般(管理費)会計修繕積立金会計
目的日常的な管理・運営に要する経費をまかなう将来の計画的・突発的な修繕等に備えて積み立てる
主な収入管理費・使用料の一部など修繕積立金
主な支出管理員人件費・清掃費・共用部分の光熱費・保険料など計画修繕・不測の事故による修繕・共用部分の変更等
経理の区分修繕積立金会計とは区分して経理する一般会計とは区分して経理する
資金の流用通常の管理に要する経費として比較的弾力的に使える目的外に充当するには総会の決議が必要

それぞれの詳しい解説

A一般(管理費)会計

一般(管理費)会計は、管理費等を財源として、通常の管理に要する経費(管理員人件費、公租公課、共用設備の保守維持費・運転費、事務費、共用部分等に係る損害保険料、経常的な補修費など)に充てるための会計です。標準管理規約では、日常の管理運営に関わるこれらの経費を一般会計で経理し、修繕積立金会計とは区分することとされています。

  • 管理費を財源に日常の管理運営費をまかなう会計

  • 管理員人件費・清掃費・共用部分の保険料・通信費などが対象

  • 修繕積立金会計とは区分して経理する

  • 通常の管理経費として比較的弾力的に使える

B修繕積立金会計

修繕積立金会計は、修繕積立金を財源として、一定年数ごとの計画修繕、不測の事故その他特別の事由による修繕、敷地・共用部分等の変更、建替え等に係る合意形成に必要な調査などに充てるための会計です。標準管理規約では使途が限定され、これら以外の経費に充当する場合には総会の決議を要するとされています。日常の管理費とは別の会計として経理し、将来の大規模修繕等に確実に備えます。

  • 修繕積立金を財源に将来の修繕等に備える会計

  • 使途は標準管理規約で限定される

  • 目的外に充当するには総会の決議が必要

  • 一般(管理費)会計とは区分して経理する

試験対策のポイント

一般会計は「管理費が財源・日常の運営費・弾力的」、修繕積立金会計は「修繕積立金が財源・将来の修繕用・使途限定で別会計」。修繕積立金を他に流用するには総会決議が必要、が頻出です。

理解度チェック(3問)

Q1. 標準管理規約における管理組合の会計区分に関する記述として正しいものはどれか。

  1. 1一般(管理費)会計と修繕積立金会計は、同一の会計で一括して経理しなければならない
  2. 2修繕積立金会計は、計画修繕等に充てるため一般(管理費)会計と区分して経理する
  3. 3修繕積立金会計は、管理員の人件費など日常の経費に自由に充当できる
  4. 4一般(管理費)会計は、将来の大規模修繕に備えて長期間積み立てる会計である
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正解:2. 修繕積立金会計は、計画修繕等に充てるため一般(管理費)会計と区分して経理する

標準管理規約では、管理費を財源とする一般(管理費)会計と、修繕積立金を財源とする修繕積立金会計を区分して経理することとしています。修繕積立金は使途が限定され、管理員人件費などの日常経費に自由に充てることはできません。日常の経費をまかなうのは一般(管理費)会計であり、長期間積み立てて大規模修繕に備えるのは修繕積立金会計です。したがって、両者を区分経理するとする記述が正しくなります。

Q2. 修繕積立金会計の資金の流用に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  1. 1修繕積立金は、理事会の判断のみで一般(管理費)会計の不足を補うために流用できる
  2. 2修繕積立金を標準管理規約で定める使途以外に充当するには、総会の決議が必要である
  3. 3修繕積立金は、いかなる場合も他の用途に充当することができない
  4. 4修繕積立金の使途には特に制限がなく、自由に取り崩して使える
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正解:2. 修繕積立金を標準管理規約で定める使途以外に充当するには、総会の決議が必要である

標準管理規約は修繕積立金の使途を計画修繕や不測の事故による修繕、共用部分等の変更、建替え等の合意形成に必要な調査などに限定しており、これら以外の経費に充当する場合には総会の決議を要するとしています。理事会の判断のみで一般会計の不足を補うために流用することはできず、また総会決議を経れば例外的に他の用途にも充当しうるため、いかなる場合も充当できないとする記述や、使途に制限がなく自由に使えるとする記述はいずれも誤りです。

Q3. 次のうち、原則として一般(管理費)会計から支出すべき経費はどれか。

  1. 1一定年数の経過ごとに計画的に行う大規模修繕の工事費
  2. 2不測の事故その他特別の事由により必要となる修繕の費用
  3. 3管理員人件費や共用部分の電気料金などの経常的経費
  4. 4建物の建替えに係る合意形成に必要となる調査の費用
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正解:3. 管理員人件費や共用部分の電気料金などの経常的経費

管理員人件費や共用部分の電気料金などの経常的・日常的な経費は、通常の管理に要する費用であり、管理費を財源とする一般(管理費)会計から支出すべきものです。一定年数ごとの計画修繕、不測の事故等による修繕、建替えの合意形成に必要な調査などは、いずれも将来の修繕や合意形成に関わる支出であり修繕積立金会計から支出します。したがって、経常的経費が一般(管理費)会計から支出すべき経費にあたります。

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