A相関(相関係数r)
相関は、2つの変量が一方が増えると他方も増える(または減る)という直線的な関係の強さと向きを表します。指標の相関係数rは−1以上+1以下の値をとり、絶対値が1に近いほど直線関係が強く、+なら正の相関、−なら負の相関です。相関係数は直線的な関係の強さだけを測るため、因果関係の有無までは示しません。
相関係数rは−1以上+1以下
絶対値が1に近いほど直線関係が強い
因果関係までは示さない
相関(correlation)は、2つの変量の間にある直線的な関係の強さと向きを、相関係数r(−1以上+1以下)で表すものです。回帰(regression)は、一方の変量(説明変数x)から他方の変量(目的変数y)を予測する回帰式(y=a+bx)を求めるものです。関係の強さを測るのが相関、値を予測する式を立てるのが回帰、という目的の違いがあります。
| 観点 | 相関 | 回帰 |
|---|---|---|
| みるもの | 2変量の直線関係の強さと向き | xからyを予測する式 |
| 代表的な指標 | 相関係数r(−1〜+1) | 回帰係数(傾き)・回帰式 |
| 変数の扱い | 2変量は対等(x・yの区別なし) | 説明変数と目的変数を区別する |
| 関係の向き | 因果は問わない | 一方向(xでyを説明) |
| 主な使いみち | 関係の有無・強さを調べる | 値の予測・推定に使う |
相関は、2つの変量が一方が増えると他方も増える(または減る)という直線的な関係の強さと向きを表します。指標の相関係数rは−1以上+1以下の値をとり、絶対値が1に近いほど直線関係が強く、+なら正の相関、−なら負の相関です。相関係数は直線的な関係の強さだけを測るため、因果関係の有無までは示しません。
相関係数rは−1以上+1以下
絶対値が1に近いほど直線関係が強い
因果関係までは示さない
回帰は、説明変数xから目的変数yを予測するために、両者の関係を式(回帰式 y=a+bx)として表します。傾きbは回帰係数で、xが1増えたときのyの平均的な変化量を表します。最小二乗法で係数を求め、実験や工程のデータから未知のyを見積もる予測に活用します。
回帰式 y=a+bx を求める
傾きbはxが1増えたときのyの変化量
値の予測・推定に用いる
相関は「関係の強さと向きをrで測る」、回帰は「xからyを予測する式を立てる」。強さを測るのか予測するのか、が違いです。
Q1. 相関係数rの性質として、もっとも適切なものをひとつ選べ。
正解:2. −1以上+1以下の値をとり、絶対値が1に近いほど直線関係が強い
相関係数rは−1以上+1以下の値をとり、絶対値が1に近いほど直線的な関係が強く、符号は関係の向き(正か負か)を表します。0以上とする範囲や整数に限るという説明は誤り。相関係数は直線関係の強さを測るもので、因果関係の有無までは示さないため、因果の強さを直接表すという選択肢も適切ではありません。
Q2. 回帰分析の主な目的として、もっとも適切なものをひとつ選べ。
正解:2. 説明変数から目的変数を予測する式を求めること
回帰分析の目的は、説明変数xから目的変数yを予測する回帰式(y=a+bx)を求め、値の予測や推定に役立てることです。関係の強さを1つの値で表すのは相関係数の役割、最大値と最小値は範囲、母平均が基準と異なるかの判定は検定であり、いずれも回帰の主目的ではありません。予測の式を立てる点が要点です。
Q3. 相関係数がほぼ0であったときの解釈として、もっとも適切なものをひとつ選べ。
正解:1. 2変量の間には直線的な関係がほとんどないが、曲線的な関係まで否定はできない
相関係数は直線的な関係の強さを測る指標なので、ほぼ0のときは直線的な関係がほとんどないことを意味します。ただし曲線的な関係が隠れている可能性は残るため、いかなる関係もないと断定はできません。因果関係を保証したり、一方が増えれば他方も必ず増えると述べる選択肢も、相関係数がほぼ0の解釈としては誤りです。