A管理限界(UCL・LCL)
管理限界は工程のばらつき(多くは±3σ相当)から計算する上方管理限界UCLと下方管理限界LCLです。管理図上でサンプルの統計量がこの範囲に収まっていれば工程は安定、外れれば異常原因の存在を疑います。工程の実力を映すため、工程が変われば引き直します。
工程データから統計的に計算する
工程の安定・異常を判断する
UCL(上方)とLCL(下方)がある
管理限界(control limit)は工程のばらつきから統計的に計算し、工程が安定しているかを判断する線です。規格限界(specification limit)は設計や顧客要求から決まる、製品が満たすべき許容範囲です。名前も見た目も似ていますが、由来も目的も異なるため混同は禁物です。
| 観点 | 管理限界 | 規格限界 |
|---|---|---|
| 決まり方 | 工程データ(サンプル)から計算 | 設計・顧客要求から与えられる |
| 目的 | 工程が安定しているかの判断 | 製品が合格か不合格かの判断 |
| 対象 | サンプルの統計量(平均や範囲) | 個々の製品の測定値 |
| 記入する場所 | 管理図 | 規格・図面 |
| 変わるか | 工程が変われば引き直す | 要求が変わらない限り固定 |
管理限界は工程のばらつき(多くは±3σ相当)から計算する上方管理限界UCLと下方管理限界LCLです。管理図上でサンプルの統計量がこの範囲に収まっていれば工程は安定、外れれば異常原因の存在を疑います。工程の実力を映すため、工程が変われば引き直します。
工程データから統計的に計算する
工程の安定・異常を判断する
UCL(上方)とLCL(下方)がある
規格限界は製品が満たすべき許容範囲の上限SUと下限SLで、設計仕様や顧客要求から定まります。個々の製品がこの範囲に入れば合格、外れれば不適合品です。工程の調子に関係なく固定される点が管理限界と大きく異なります。
設計・顧客要求から与えられる
個々の製品の合否を判定する
工程の状態では動かない
管理限界は「工程の実力」から計算、規格限界は「要求」から与えられる。管理図に規格限界を引くのは誤り、と覚えます。
Q1. 管理限界(UCL・LCL)の説明として、もっとも適切なものをひとつ選べ。
正解:4. 工程のばらつきから統計的に計算され、工程が安定しているかを判断する線である
管理限界は工程のサンプルのばらつきから統計的に計算し、工程が統計的に安定しているかを判断するための線です。顧客や設計が定める許容範囲、個々の製品の合否判定は規格限界の役割で誤り。管理限界と規格限界は由来も目的も別で、つねに一致するわけではないため、その選択肢も誤りです。
Q2. 規格限界(SU・SL)の説明として、もっとも適切なものをひとつ選べ。
正解:1. 設計や顧客要求から定まる、製品が満たすべき許容範囲である
規格限界は設計仕様や顧客要求に基づいて定められる、製品が満たすべき許容範囲の上限・下限です。サンプルから3σで計算する、工程の実力で引き直すというのは管理限界の性質で誤り。規格限界を管理図の管理限界として引くのは誤用とされるため、管理図に必ず記入するという選択肢も適切ではありません。
Q3. 管理限界と規格限界の関係として、もっとも適切なものをひとつ選べ。
正解:2. 管理限界は工程の実力、規格限界は要求水準を表し、両者は別物として区別する
管理限界は工程の実力(ばらつき)から計算した線、規格限界は要求から与えられる線で、由来も目的も別のものとして区別します。工程が安定していても規格を外れることはあり得るため、管理限界内なら必ず規格を満たすとはいえません。規格限界を管理限界に流用するのは誤りで、両者の広い・狭いも一概には決まりません。