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健康保険・年金

国民年金 第1号・第2号・第3号被保険者の違い

国民年金法7条1項は被保険者を3つに区分しています。自営業者や学生などの第1号、厚生年金保険の被保険者である第2号、そして第2号に扶養される配偶者の第3号です。年齢要件・保険料負担・国籍要件・届出経路がそれぞれ異なり、社労士試験では種別変更や3号不整合記録問題まで含めて出題されます。本記事では各号の要件を体系的に整理し、年収130万円基準や65歳到達時の取扱い等の論点を比較表で確認します。

比較表で見る違い

観点第1号被保険者第2号被保険者第3号被保険者
対象者自営業者・学生・無職等会社員・公務員等の被用者第2号に扶養される配偶者
年齢要件20歳以上60歳未満原則70歳未満(65歳以上で老齢給付受給権者は除外)20歳以上60歳未満
国内居住要件必要不要原則必要(2020年4月〜)
保険料月額17,510円(2025年度)定額厚生年金保険料に含む個別負担なし
保険料負担者本人本人と事業主が折半第2号全体で負担
届出先市町村(住所地)事業主経由で日本年金機構配偶者の事業主経由
根拠条文国年法7条1項1号国年法7条1項2号国年法7条1項3号
年収基準なしなし原則130万円未満

それぞれの詳しい解説

A第1号被保険者

国民年金法7条1項1号に規定され、日本国内に住所を有する20歳以上60歳未満で、第2号・第3号に該当しない者が対象です。自営業者、農林漁業従事者、学生、無職、フリーターなどが含まれ、外国人も住民登録があれば加入します。保険料は2025年度月額17,510円の定額負担で、納付書または口座振替により本人が直接納付します。所得が低い場合は法定免除(生活保護受給者等)や申請免除(全額・3/4・半額・1/4)、学生納付特例、納付猶予が利用でき、追納は10年以内に可能です。届出は住所地の市町村役場で行います。

  • 20歳到達時に職権で適用

  • 付加保険料月額400円の上乗せ可

  • 免除期間は2/4〜7/8で年金額に反映

B第2号被保険者

国民年金法7条1項2号により、厚生年金保険の被保険者が同時に国民年金第2号被保険者となる仕組みです。会社員・公務員・私学教職員等が該当し、年齢上限は厚生年金被保険者資格と同じく原則70歳未満ですが、国民年金の老齢給付受給権を有する65歳以上は第2号から除かれます(国年法附則3条)。保険料は厚生年金保険料率18.3%(労使折半、2017年9月以降固定)として給与・賞与から控除され、国民年金保険料は別途徴収されません。国内居住要件はなく、海外赴任中も適用されます。届出は事業主が日本年金機構に対して資格取得届を提出します。

  • 厚年保険料率18.3%(労使折半)

  • 65歳以上で老齢給付受給権者は除外

  • 海外勤務中も第2号資格継続

C第3号被保険者

国民年金法7条1項3号により、第2号被保険者の配偶者で主として第2号により生計を維持する20歳以上60歳未満の者が該当します。年収要件は原則130万円未満(60歳以上または障害者は180万円未満)かつ第2号被保険者の年収の2分の1未満です。2020年4月からは原則として国内居住要件が課され、海外特例該当者は除きます。保険料の個別負担はなく、第2号被保険者全体(厚生年金制度)で拠出金として負担します。届出は配偶者である第2号被保険者の事業主経由で日本年金機構に行い、種別変更時の届出漏れによる「3号不整合記録問題」が過去頻出論点となっています。

  • 年収130万円未満が基準(2024年10月適用拡大の影響あり)

  • 個別保険料負担なし

  • 2020年4月から国内居住要件導入

試験対策のポイント

「自営は1号・会社員は2号・扶養される配偶者は3号」と覚え、年齢は1号と3号が20〜60歳、2号は原則65歳未満。保険料は1号定額・2号労使折半・3号負担なしと整理します。

理解度チェック(3問)

Q1. 国民年金第3号被保険者の年収要件として正しいものはどれか。

  1. 1原則103万円未満
  2. 2原則130万円未満かつ第2号被保険者の年収の2分の1未満
  3. 3原則150万円未満
  4. 4所得制限なし
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正解:2. 原則130万円未満かつ第2号被保険者の年収の2分の1未満

第3号被保険者の認定基準は原則年収130万円未満かつ被扶養配偶者の年収の2分の1未満です。60歳以上または障害者の場合は180万円未満となります。

Q2. 第2号被保険者についての記述として誤っているものはどれか。

  1. 1厚生年金保険の被保険者は同時に国民年金第2号被保険者となる
  2. 2保険料は労使折半で徴収される
  3. 3国内居住要件が課されている
  4. 465歳以上で老齢給付受給権を有する者は第2号から除外される
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正解:3. 国内居住要件が課されている

第2号被保険者には国内居住要件はなく、海外赴任中も資格は継続します。国内居住要件は第1号と第3号(2020年4月以降)に課されています。

Q3. 第1号被保険者の2025年度保険料月額として正しいものはどれか。

  1. 116,520円
  2. 217,510円
  3. 318,300円
  4. 420,000円
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正解:2. 17,510円

2025年度の国民年金第1号被保険者の保険料は月額17,510円です。付加保険料を納付する場合は月額400円が上乗せされます。

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