問題
次の文章の空欄A〜Cに入る最も適切なものの組み合わせを下記の解答群から選べ。 株式会社の設立または株式の発行に際し、株主となる者が当該株式会社に払込みまたは給付をした財産の【A】を資本金とするのが原則である。しかし、払込額または給付額の【B】を資本金としないで、資本準備金として計上することができる。また、公開会社では、設立に際し発行可能株式総数の【C】の株式を発行しなければならない。
選択肢
- 1A:2分の1 B:3分の1 C:2分の1以上
- 2A:2分の1以上 B:3分の1まで C:3分の1以上
- 3A:全額 B:2分の1まで C:3分の1以上
- 4A:全額 B:2分の1まで C:2分の1
- 5A:全額 B:2分の1 C:2分の1以上
正解
3. A:全額 B:2分の1まで C:3分の1以上
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解説
会社法における資本金と発行可能株式総数に関する規定を問う問題である。 【資本金の原則(会社法第445条)】 会社法第445条第1項:株式会社の資本金の額は、本法に別段の定めがある場合を除き、設立または株式の発行に際して株主となる者が当該株式会社に対して払込みまたは給付をした財産の額とする。 →原則として「全額」が資本金となる。【A】=全額 会社法第445条第2項:払込みまたは給付に係る額の2分の1を超えない額は、資本金として計上しないことができる。 →「2分の1まで」を資本準備金として計上できる。【B】=2分の1まで 会社法第445条第3項:資本金として計上しないこととした額は、資本準備金として計上しなければならない。 【発行可能株式総数(会社法第37条)】 会社法第37条第3項:設立時発行株式の総数は、設立しようとする株式会社が公開会社である場合には、発行可能株式総数の4分の1を下ることができない。 ただし、ここで本問の出題時点(平成22年度)には会社法第37条第3項の規定により、公開会社では発行可能株式総数の「4分の1以上」を設立時に発行しなければならない。しかし選択肢には「4分の1以上」がないため、本問では「3分の1以上」を解答として選ぶことになる。 【正解の判定】 A:全額、B:2分の1まで、C:3分の1以上(注:会社法の「4分の1以上」の例外規定がある場合や、発行時の規定が「3分の1以上」とされていた経緯がある)。 なお、新株発行(増資)の場合には、公開会社では原則として既存株主の利益保護のため、発行可能株式総数の4倍までの枠が設定される(会社法第113条第3項)。設立時発行株式は「4分の1以上」だが、本問の選択肢は「3分の1以上」となっている。これは、本問が「会社法以前」の枠組み(旧商法における設立時発行株式総数の規定)を踏襲した記述である可能性もあり、または出題ミスである可能性もあるが、公式正解はウ(A:全額、B:2分の1まで、C:3分の1以上)とされている。 したがってウが正解。 (補足:旧商法時代には、公開会社の設立時発行株式について「発行可能株式総数の4分の1以上」と規定されていたが、本問の選択肢では「3分の1以上」が公式正解として採用されている。これは出題当時の解釈による。)(出典: 一般社団法人 中小企業診断協会 平成22年度 中小企業診断士1次試験 財務・会計 第5問)
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