問題
インターネット上で各種カテゴリの製品に対する膨大な数の消費者からの評価やコメントを収集し、分析結果を販売する C 社は、いち早く現代におけるマーケティング・コミュニケーションの変化に着目した企業のひとつとして知られている。C 社の事業活動をとりまく、現代のマーケティング・コミュニケーション環境に関する記述として、最も不適切なものはどれか。
選択肢
- 14大マス媒体には、テレビ、新聞、雑誌、ラジオが挙げられるが、インターネット広告は、すでにその広告費において、4大マス媒体のうちの3つを凌いでいる。
- 2広告の効果は伝統的に AIDMA(注目 → 興味 → 欲求 → 記憶 → 購買)モデルによって説明されてきたが、インターネットの普及にともなって、AISAS(注目 → 興味 → 検索 → 行動 → 共有)モデルの妥当性が提唱されるようになった。
- 3標的とするオーディエンスに対して長期的に、バランスがよく、測定可能で、説得力の高いブランド・コミュニケーション・プログラムを計画、開発、実施し、さらにそれを評価するために用いる戦略的なビジネス・プロセスのことを統合マーケティング・コミュニケーションと呼ぶ。
- 4プロモーション・ミックスとは、メッセージの送り手によってコントロールされるマーケティング・コミュニケーション要素のことであり、広告、販売促進、PR、対面販売などが含まれる。
- 5マーケティング・コミュニケーションの主な役割のひとつは、同一カテゴリの製品・サービスの中から特定のものを購入してもらえるよう消費者(ないし最終使用者)に対するプッシュ活動を遂行することである。
正解
5. マーケティング・コミュニケーションの主な役割のひとつは、同一カテゴリの製品・サービスの中から特定のものを購入してもらえるよう消費者(ないし最終使用者)に対するプッシュ活動を遂行することである。
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解説
マーケティング・コミュニケーションにおける「プッシュ戦略」と「プル戦略」は明確に区別される。プッシュ戦略は流通業者・小売店に対して人的販売やリベートを通じて働きかけ、商品を消費者に「押し込む」戦略で、対象は流通段階の中間業者である。プル戦略は広告や PR を通じて消費者の購買意欲を喚起し、消費者から小売店への「指名買い」を引き出す戦略である。本選択肢オは「消費者(ないし最終使用者)に対するプッシュ活動」と記述しているが、消費者向けの働きかけは本来「プル」と呼ぶべきものであり、プッシュとプルの定義を混同している。よってオが最も不適切。アは2010年前後に、インターネット広告費がラジオ・雑誌・新聞を凌ぎ、テレビに次ぐ媒体に成長したという業界統計(電通「日本の広告費」等)と整合的で適切。イは AIDMA から AISAS への進化を示す代表的な理論的展開で適切。ウは IMC(Integrated Marketing Communications)の定義として適切。エはプロモーション・ミックスの構成要素(広告・販売促進・PR・対面販売)の代表的な分類として適切。(出典: 一般社団法人 中小企業診断協会 平成22年度 中小企業診断士1次試験 企業経営理論 第26問)
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