中小企業診断士であるあなたと、顧客である X 株式会社(以下「X 社」という。)の代表取締役の甲氏との会話を読んで、下記の設問に答えよ。なお、X 社は、発行する株式の全てが譲渡制限株式であり、取締役会設置会社であるとする。また、定款に特段の定めもないものとする。
甲氏:「そういえば、こんな書類が昨日来たんだよね。」
あなた:「えーと、A さんが持っている御社の株式を B さんに譲渡したいから承認して欲しい……。株式の譲渡承認請求の通知ですね。」
甲氏:「うん。そうなんだよ。この譲渡人って書いてある A さんは、元々はうちの取引先だったんだけど、20年近く前に店を閉めてしまってね。その後もずっとうちの株を持っていてくれていたんだけど、もうさすがに譲渡したいということのようなんだ。株主が他の人に交代するのは仕方がないかなとは思うけど、ただ、今回来た書類に書いてある B さんという人は全然知らない人だから、不安なんだよね。」
あなた:「もし、B さんが株主となるのが、御社では好ましくないとお考えなら、今回の譲渡を拒否することもできるはずですよ。」
甲氏:「そうなの。どうすればいいの。」
あなた:「えーと、確か、拒否するんだったら早いうちに回答をしないといけないはずで、回答しないと認めたことになってしまうと思います。私も細かいところまでは分かりませんので、弁護士を紹介しますから、すぐに相談に行かれてはいかがですか。」
甲氏:「ありがとう。早速相談に行ってみるよ。」
(設問1)
会社法では、譲渡制限株式の譲渡について、譲渡承認請求がなされた日から一定期間内に、会社がその承認の可否に関する決定の通知をしなかった場合には、会社がその譲渡を承認したものとみなす旨の定めがある。この場合の一定期間として最も適切なものはどれか。