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経営法務難易度: 2016年度

中小企業診断士 過去問経営法務 第12問

問題

不正競争防止法(以下、「法」という。)に規定する商品等表示に関する記述として、最も適切なものはどれか。なお、各選択肢中の「周知表示混同惹起行為」とは法第2条第1項第1号に規定する行為をいい、「著名表示冒用行為」とは同第2号に掲げる行為をいう。

選択肢

  1. 1高級車ブランドとして知られるA社の著名な自動車に関する商品表示を、A社と無関係の者であるBがサングラスに付して販売している。この場合、Bの行為は、著名表示冒用行為となると考えられるが、周知表示混同惹起行為となることはない。
  2. 2製菓メーカーC社のポテトチップスの表示甲が普通名称化し、取引者・需要者間で普通名称として用いられるようになった場合、この普通名称化の前に既に表示甲がポテトチップスを表示するものとして著名であるときは、当該表示を普通に用いられる方法で使用する行為は、著名表示冒用行為となる。
  3. 3ピザの宅配業者であるDの営業表示乙は、現在、ある地域で周知である。表示乙が周知化する前から、Dと同一地域でピザの宅配業者Eが表示乙と類似の表示である丙を使用しているという事実がある。この場合、Dは、Eによる丙の使用に不正の目的がある場合でも、Eによる丙の使用を差し止めることができない。
  4. 4ヨーロッパの世界的アパレル・ブランドである企業Fの著名な商品表示を、スナックGがわが国の地方都市の郊外において商号として一店舗のみの看板などに用いている。この場合、FG間に競争関係はないものの、周知表示混同惹起行為となることがある。

正解

4. ヨーロッパの世界的アパレル・ブランドである企業Fの著名な商品表示を、スナックGがわが国の地方都市の郊外において商号として一店舗のみの看板などに用いている。この場合、FG間に競争関係はないものの、周知表示混同惹起行為となることがある。

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解説

エが適切。判例(最判平成10年9月10日「スナックシャネル」事件参照)により、周知表示混同惹起行為(不競法2条1項1号)は競争関係の存在を要件とせず、需要者の混同のおそれが客観的にあれば成立し得るため、業種が異なる著名アパレルとスナックの関係でも該当することがある。アは著名表示は当然周知も含むため、周知表示混同惹起行為にも該当し得る。イは普通名称化後は不競法19条1項1号により著名表示冒用行為としても規制が及ばない(普通名称の普通使用は適用除外)。ウは不競法19条1項3号により周知化前からの先使用には適用除外があるが、「不正の目的」がある場合は同号ただし書により適用除外されず差止可能なので「差し止められない」は誤り。(出典: 一般社団法人 中小企業診断協会 平成28年度 中小企業診断士1次試験 経営法務 第11問)

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