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第4章 法規・制度

第一類・第二類・第三類医薬品の違い

一般用医薬品はそのリスクの程度に応じて第一類・第二類・第三類の3区分に分類されています。区分ごとに販売できる専門家、情報提供のレベル、陳列方法までが薬機法で細かく定められており、登録販売者にとって最重要の論点です。とくに「登録販売者が販売できるのは第二類と第三類のみ」「第一類は薬剤師のみ」「書面交付義務は第一類のみ」という基本骨格をまず押さえ、そのうえで指定第二類の特別取扱いまで理解を広げましょう。

比較表で見る違い

観点第一類医薬品第二類医薬品(指定第二類含む)第三類医薬品
リスク程度副作用等のリスクが特に高いリスクが比較的高い(指定第二類はとくに注意)リスクが比較的低い
販売できる専門家薬剤師のみ薬剤師または登録販売者薬剤師または登録販売者
情報提供義務書面を用いた情報提供が義務(積極的)努力義務(指定第二類は積極的な情報提供に努める)法令上の義務なし(求められれば対応)
購入者からの相談応需義務(応じなければならない)義務義務
陳列方法直接手に触れない陳列、情報提供場所から7m以内等指定第二類は情報提供場所から7m以内、鍵かけ等の措置区分ごとの陳列のみで特段の制限なし
インターネット販売可(薬剤師による情報提供+書面交付要件あり)可(薬剤師または登録販売者)可(薬剤師または登録販売者)
代表的な成分・製品例ロキソプロフェン(ロキソニンS)、H2ブロッカー(ガスター10)、ミノキシジル(リアップ)解熱鎮痛薬・かぜ薬の多く、総合感冒薬、漢方処方の一部ビタミン主薬製剤の一部、整腸薬の一部、消化薬の一部

それぞれの詳しい解説

A第一類医薬品

スイッチOTC直後品目や、副作用・相互作用等のリスクが特に高い成分を含む一般用医薬品が分類される区分です。販売できるのは薬剤師のみで、登録販売者は販売・授与に従事できません。販売時には購入者の状態を確認したうえで、薬機法施行規則に基づく事項を記載した書面を用いて情報提供を行うことが義務付けられており、購入者から「説明不要」の旨の申し出があった場合の取扱いも規定されています。陳列も購入者が直接手に触れられない方法とし、情報提供場所から7m以内に置くなど厳格です。

  • 販売従事者は薬剤師のみ(登録販売者は不可)

  • 書面を用いた情報提供が義務(積極的)

  • 購入者から相談があった場合は応需義務

  • 直接手に触れられない陳列+情報提供場所から7m以内

  • 代表例:ロキソプロフェン、H2ブロッカー、ミノキシジル

B第二類医薬品(指定第二類含む)

まれに日常生活に支障をきたす程度の副作用が生じるおそれがあるものとして指定された区分で、解熱鎮痛薬や総合感冒薬の多くが該当します。薬剤師に加えて登録販売者も販売でき、情報提供は努力義務にとどまります。ただし指定第二類医薬品については、特別の注意を要することから、情報提供場所から7m以内への陳列、鍵をかけた設備での陳列、または購入者が情報提供を受けたことを確認できる措置のいずれかを講じる必要があり、積極的な情報提供に努めなければなりません。

  • 販売従事者は薬剤師または登録販売者

  • 情報提供は努力義務(指定第二類は積極的に)

  • 相談応需義務あり

  • 指定第二類は7m以内陳列等の措置が必要

  • 代表例:解熱鎮痛薬、かぜ薬、総合感冒薬の多く

C第三類医薬品

副作用等によりからだの変調・不調が起こるおそれはあるものの、リスクが比較的低い区分で、ビタミン主薬製剤の一部や整腸薬の一部などが該当します。薬剤師または登録販売者が販売でき、購入者への情報提供は法令上の義務がありません。ただし購入者から相談があった場合の応需義務はすべての区分共通であり、第三類でも適切な情報提供を行う必要があります。なお、安全性に関する新たな知見等によりリスクが高いと判断された場合は、第二類等への区分変更が行われることがあります。

  • 販売従事者は薬剤師または登録販売者

  • 法令上の情報提供義務はなし

  • 相談応需義務はあり(求められれば対応)

  • リスク評価により上位区分へ変更されることがある

  • 代表例:ビタミン主薬製剤の一部、整腸薬の一部

試験対策のポイント

「第一類=薬剤師のみ+書面義務」「第二類=指定二類は7m以内」「第三類=情報提供義務なし(相談応需は全区分共通)」の3点をセットで暗記。登録販売者が扱えるのは第二類・第三類だけです。

理解度チェック(3問)

Q1. 一般用医薬品のリスク区分と販売従事者の組合せとして正しいものはどれか。

  1. 1第一類医薬品は薬剤師または登録販売者が販売できる
  2. 2第一類医薬品は薬剤師のみが販売でき、登録販売者は販売できない
  3. 3第二類医薬品は薬剤師のみが販売できる
  4. 4第三類医薬品は薬剤師のみが販売できる
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正解:2. 第一類医薬品は薬剤師のみが販売でき、登録販売者は販売できない

第一類医薬品は副作用等のリスクが特に高いため、販売は薬剤師に限定されており、登録販売者は販売・授与に従事できません。第二類・第三類は薬剤師または登録販売者が販売できます。

Q2. 一般用医薬品の情報提供義務に関する記述として正しいものはどれか。

  1. 1第一類医薬品は書面を用いた情報提供が義務付けられている
  2. 2第二類医薬品は書面交付が義務である
  3. 3第三類医薬品は購入者から相談があっても応じる必要はない
  4. 4指定第二類医薬品は情報提供義務がない
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正解:1. 第一類医薬品は書面を用いた情報提供が義務付けられている

第一類医薬品は薬剤師による書面を用いた情報提供が義務(積極的)です。第二類は努力義務、第三類は法令上の義務なし。ただし全区分について購入者から相談があった場合の応需義務はあります。

Q3. 次のうち第一類医薬品に分類される代表的な成分・製品はどれか。

  1. 1ビタミンB群を主とする整腸薬
  2. 2アセトアミノフェン主体の解熱鎮痛薬の多く
  3. 3ミノキシジル外用薬(リアップ)
  4. 4一般的な漢方処方の総合感冒薬
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正解:3. ミノキシジル外用薬(リアップ)

ミノキシジル外用薬(リアップ)、H2ブロッカー(ガスター10)、ロキソプロフェン(ロキソニンS)等は第一類医薬品の代表例です。解熱鎮痛薬・かぜ薬の多くは第二類、ビタミン整腸薬の一部は第三類に区分されています。

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