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第2章 人体の働き

赤血球・白血球・血小板の違い

血液中の有形成分である赤血球・白血球・血小板は、それぞれ異なる役割を担っており、登録販売者試験でも違いを問う問題が頻出します。「酸素を運ぶのは?」「免疫を担うのは?」「止血に関わるのは?」といった基本問題から、貧血・感染症・出血傾向といった関連病態を問うものまで様々です。各成分の構造的特徴・寿命・関連する症状を整理することで、医薬品の副作用としての血液障害(再生不良性貧血、無顆粒球症、血小板減少)の理解にもつながります。

比較表で見る違い

観点赤血球白血球血小板
主な役割酸素・二酸化炭素の運搬免疫・生体防御止血(血液凝固の起点)
核の有無無核(成熟後に脱核)有核無核(巨核球の細胞質片)
形状中央が窪んだ円盤状球形(種類により異なる)不定形の小さな細胞片
主な構成成分ヘモグロビン(鉄含有)顆粒球・リンパ球・単球など凝固因子放出顆粒
寿命約120日数時間〜数年(種類で異なる)約8〜10日
関連病態貧血(鉄欠乏性貧血など)感染症・白血病・無顆粒球症血小板減少症・出血傾向
産生場所骨髄骨髄・リンパ組織骨髄(巨核球から)

それぞれの詳しい解説

A赤血球

赤血球は血液中で最も数が多い細胞成分で、中央が窪んだ円盤状の無核細胞です。ヘモグロビンという鉄を含むタンパク質を多量に含み、肺で取り込んだ酸素を全身の組織へ運ぶとともに、組織で生じた二酸化炭素の一部を肺へ戻します。骨髄で産生され寿命は約120日で、古くなったものは脾臓で分解されます。鉄分やビタミンB12、葉酸の不足、あるいは医薬品の副作用などにより産生が低下すると貧血となり、めまい・動悸・息切れなどの症状を呈します。

  • 無核で中央が窪んだ円盤状

  • ヘモグロビンで酸素を運搬

  • 寿命は約120日、骨髄で産生

  • 不足すると貧血になる

  • 一部医薬品の副作用で減少することがある

B白血球

白血球は体内に侵入した細菌・ウイルスや異物を排除し、感染防御や免疫応答を担う有核細胞の総称です。好中球・好酸球・好塩基球などの顆粒球、リンパ球、単球(マクロファージへ分化)に分類され、それぞれ役割が異なります。感染時には数が増加し、白血病では異常に増えたり機能不全を起こしたりします。一部の医薬品の副作用として無顆粒球症(好中球の著しい減少)が知られ、突然の高熱や喉の痛みなど初期症状の早期発見が重要です。登録販売者は受診勧奨の判断に活かす必要があります。

  • 有核で球形の細胞

  • 免疫・生体防御を担う

  • 顆粒球・リンパ球・単球に分類

  • 感染で増加、白血病で異常増殖

  • 無顆粒球症は重大な副作用

C血小板

血小板は骨髄の巨核球から放出される無核の小さな細胞片で、血液凝固の最初のステップを担います。血管が損傷すると速やかに損傷部位に集まり、互いに凝集して一次止血を行うとともに、表面で凝固因子の活性化を促し、フィブリン網による二次止血を完成させます。寿命は約8〜10日と短く、数や機能が低下すると鼻血・歯肉出血・皮下出血など出血傾向が生じます。アスピリンなどは血小板凝集を抑制する作用があるため、消化管出血等の副作用に注意が必要です。

  • 無核で巨核球由来の小さな細胞片

  • 止血・血液凝固の起点

  • 寿命は約8〜10日と短い

  • 減少すると出血傾向に

  • アスピリン等で凝集が抑制される

試験対策のポイント

「赤=酸素運搬、白=防御免疫、血小板=止血」と役割を一語で覚え、核は白血球のみあり、寿命は赤120日・血小板10日と数字でも区別すると確実です。

理解度チェック(3問)

Q1. 血液成分とその主な働きの組合せとして正しいものはどれか。

  1. 1赤血球 ― 免疫機能
  2. 2白血球 ― 酸素運搬
  3. 3血小板 ― 止血
  4. 4赤血球 ― 血液凝固
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正解:3. 血小板 ― 止血

血小板は損傷した血管に集まって凝集し、止血の起点となります。赤血球はヘモグロビンによる酸素運搬、白血球は感染防御・免疫を担当し、それぞれの役割を取り違えないようにしましょう。

Q2. 赤血球に関する記述として誤っているものはどれか。

  1. 1ヘモグロビンを含み酸素を運搬する
  2. 2中央が窪んだ円盤状の細胞である
  3. 3骨髄で産生され寿命は約120日である
  4. 4核を持ち分裂・増殖が可能である
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正解:4. 核を持ち分裂・増殖が可能である

赤血球は成熟過程で脱核し、無核となるため分裂能はありません。骨髄の造血幹細胞から分化・成熟して血中に放出されます。鉄を含むヘモグロビンの色によって血液は赤く見えます。

Q3. 医薬品の副作用として現れる血液障害に関する記述として正しいものはどれか。

  1. 1無顆粒球症は赤血球の減少を主とする
  2. 2再生不良性貧血では血小板も減少する
  3. 3血小板減少症では血液凝固が促進される
  4. 4白血球減少では出血傾向が主症状となる
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正解:2. 再生不良性貧血では血小板も減少する

再生不良性貧血は骨髄機能低下により赤血球・白血球・血小板すべてが減少する汎血球減少症です。無顆粒球症は白血球(好中球)の減少、血小板減少症では出血傾向が問題となります。

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