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財務・税務難易度: 難

中小企業M&A実務能力・倫理検定試験 予想問題|財務・税務 第32問

問題

3月決算の対象会社H社は、令和7年10月に株式譲渡によりG社の子会社となった。社長Fは引き続き代表取締役を務めており、職制上の地位や職務の内容に変更はない。G社の意向により、H社は令和7年11月支給分からFの月額報酬を60万円から90万円に増額した。H社の令和8年3月期の法人税法上の扱いとして、最も適切なものはどれか。なお、事前確定届出給与や業績連動給与には該当せず、臨時改定事由や業績悪化改定事由に当たる事情もない。

選択肢

  1. 1改定前の60万円に相当する部分は定期同額給与として損金の額に算入されるが、増額した月30万円の5か月分150万円は損金の額に算入されない。
  2. 2株主が替わったことを理由とする増額であれば、改定の時期にかかわらず、増額後の報酬も全額損金の額に算入される。
  3. 3事業年度の途中で増額した以上、その事業年度にFに支給した報酬の全額が損金の額に算入されない。
  4. 4役員報酬は、株主総会の決議など会社法上の手続を経ていれば、金額や改定の時期にかかわらず全額損金の額に算入される。

正解

1. 改定前の60万円に相当する部分は定期同額給与として損金の額に算入されるが、増額した月30万円の5か月分150万円は損金の額に算入されない。

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解説

法人税法34条1項により、役員給与は定期同額給与、事前確定届出給与、一定の業績連動給与のいずれかに該当しなければ損金の額に算入されない。定期同額給与の額の改定は、事業年度開始の日から3か月を経過する日までにされる改定、役員の職制上の地位の変更や職務の内容の重大な変更などの臨時改定事由による改定、業績悪化改定事由による減額改定に限り認められる(国税庁タックスアンサーNo.5211)。本問の増額は11月からで3か月以内ではなく、臨時改定事由もない。この場合、改定前の60万円の部分は引き続き定期同額給与として損金算入されるが、上乗せした月30万円の5か月分150万円は損金不算入となる。会社法上の手続を経ていても、税法上の要件を満たさなければ損金算入はできない。

一問一答

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