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法務難易度: 標準

中小企業M&A実務能力・倫理検定試験 予想問題|法務 第40問

問題

譲り渡し側T社は、事業譲渡によりU社に製造部門を譲り渡す予定である。T社の支援者Aが行う助言として、民法・労働契約法に照らし最も適切なものはどれか(令和8年3月31日時点)。

選択肢

  1. 1事業譲渡では、合併と同様に、製造部門の労働契約は法律上当然にU社に包括的に承継されるため、クロージングまでの工程に従業員一人ひとりの承諾を取得する作業を組み込む必要はない
  2. 2U社への移籍を承諾しなかった従業員は、事業譲渡を理由として当然に解雇することができる
  3. 3製造部門の従業員をU社に移すには一人ひとりの承諾が必要なため、U社での労働条件を書面で示すなどして十分に説明し、承諾の取得をクロージングまでの工程に組み込む
  4. 4承諾を得やすくするため、U社での労働条件は実際よりも有利に伝えておき、移籍後に改めて説明すればよい

正解

3. 製造部門の従業員をU社に移すには一人ひとりの承諾が必要なため、U社での労働条件を書面で示すなどして十分に説明し、承諾の取得をクロージングまでの工程に組み込む

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解説

事業譲渡は個々の権利義務を個別に移す特定承継であり、民法第625条第1項は、使用者は労働者の承諾を得なければその権利を第三者に譲り渡すことができないと定めている。このため、譲受会社に移る従業員一人ひとりの承諾が必要となり、譲受会社での労働条件を示して説明・協議したうえで承諾書を得る段取りをクロージングまでの工程に組み込む必要がある。合併のような包括承継とは異なる。承諾しなかったことや事業が譲渡されることだけを理由とする解雇は、客観的に合理的な理由を欠き社会通念上相当と認められなければ権利の濫用として無効となる(労働契約法第16条)。事実と異なる条件を伝えて得た承諾は、詐欺による意思表示として取り消されうる(民法第96条第1項)。

一問一答

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