問題
選択肢
- 1取締役会の正式な決議の前であっても、実質的に会社の意思決定と同視できる機関が、M&Aの実施に向けた調査や準備等を会社の業務として行う旨を決定した段階で、重要事実にあたりうる
- 2重要事実となるのは取締役会でM&Aの実施が正式に決議された時点に限られるため、それまでは調査や交渉が進んでいても、関係者が株式を売買しても規制の対象とならず、公表前の売買も自由である
- 3M&Aの実施に向けた調査や準備を会社の業務として行う旨の決定があっても、M&Aが実現する可能性が具体的に認められるまでは、業務執行を決定する機関の決定があったとはいえないため、重要事実にあたらない
- 4対象会社が非上場会社であれば、上場会社である譲り受け側による子会社化や事業の譲受けの決定であっても、重要事実にあたることはない
正解
1. 取締役会の正式な決議の前であっても、実質的に会社の意思決定と同視できる機関が、M&Aの実施に向けた調査や準備等を会社の業務として行う旨を決定した段階で、重要事実にあたりうる
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解説
金融商品取引法第166条第2項第1号は、上場会社等の業務執行を決定する機関が、合併、会社分割、事業の全部又は一部の譲渡又は譲受けなどを行うことについて決定したことを重要事実とし、子会社の異動を伴う株式の取得も含まれる(同法施行令第28条第2号)。判例(最高裁判所平成11年6月10日判決)は、業務執行を決定する機関は会社法所定の決定権限のある機関に限られず、実質的に会社の意思決定と同視されるような意思決定を行うことのできる機関であれば足り、決定とは、その実施に向けた調査や準備、交渉等の諸活動を会社の業務として行う旨の決定を含み、実現の可能性が具体的に認められることは要しないとしている。対象会社が非上場でも、上場会社である譲り受け側の決定は重要事実となりうる。
一問一答
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