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財務・税務難易度: 標準

中小企業M&A実務能力・倫理検定試験 予想問題|財務・税務 第35問

問題

親族内承継を検討していたオーナー経営者Bは、方針を変えて自社株式を第三者に売却することにした。Bは「税理士に計算してもらった相続税評価額の1株5万円で売れば、税務上も問題ないはずだ」と話している。支援者Aの説明として、最も適切なものはどれか。

選択肢

  1. 1非上場株式を第三者に譲渡する場合の価格は、法令上、相続税評価額によらなければならず、当事者が交渉で決めた価格で譲渡すると、その価格は税務上否認されて相続税評価額に引き直される
  2. 2純資産価額方式による相続税評価額では会社の土地を帳簿価額のまま評価するため、不動産鑑定評価などで実勢の価格に置き換える時価純資産法による評価額と常に一致することになる
  3. 3相続税評価額は相続税・贈与税を計算するための評価であり、当事者の交渉で決まる第三者M&Aの時価とは目的も水準も異なるため、譲渡価格の基準と考えるのは適切でない
  4. 4同族株主以外の株主が取得する株式は、類似業種比準方式で評価するのが原則である

正解

3. 相続税評価額は相続税・贈与税を計算するための評価であり、当事者の交渉で決まる第三者M&Aの時価とは目的も水準も異なるため、譲渡価格の基準と考えるのは適切でない

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解説

取引相場のない株式の相続税評価は、相続税・贈与税の課税のための評価方法であり、同族株主等が取得する株式は会社規模に応じて類似業種比準方式・純資産価額方式などで、同族株主以外の株主が取得する株式は配当還元方式で評価する(国税庁タックスアンサーNo.4638)。純資産価額方式では土地等を相続税評価額に洗い替えて計算する一方、M&Aの時価純資産法では不動産鑑定評価や公示価格などを参考にした実勢の価格に置き換えるため、両者は一致しない。第三者へのM&Aの譲渡価格は当事者の交渉で決まる時価であり、相続税評価額によらなければならないという法令上の定めはない。親族内承継で使う株価とM&Aの価格の違いを依頼者が混同しないよう説明する。

一問一答

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