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財務・税務難易度: 難

中小企業M&A実務能力・倫理検定試験 一問一答|財務・税務 第102問

問題

譲り渡し側グループの親会社P社は、100%子会社S社の全株式を第三者Y社に売却する予定である。S社は2年前、P社の別の100%子会社T社に土地(譲渡直前の帳簿価額1億円)を時価3億円で譲渡し、譲渡益2億円をグループ法人税制により繰り延べていた。P社・S社・T社はグループ通算制度の承認を受けていない。支援者Aの理解として、最も適切なものはどれか。

選択肢

  1. 1S社とT社の完全支配関係がなくなるとS社は繰り延べていた譲渡益2億円を益金に算入するため、Y社が引き継ぐ税負担として税務DDで確認する必要がある
  2. 2繰り延べた譲渡益は、土地を保有するT社が将来その土地を第三者に売却したときにしか益金に算入されないため、S社株式の売却には影響しない
  3. 3譲渡損益の繰延べはグループ通算制度の承認を受けた場合にのみ適用されるため、承認を受けていない本件では考慮する必要はない
  4. 4土地は譲渡損益調整資産に当たらないため、S社の譲渡益はそもそも繰り延べられておらず、譲渡時に課税済みである

正解

1. S社とT社の完全支配関係がなくなるとS社は繰り延べていた譲渡益2億円を益金に算入するため、Y社が引き継ぐ税負担として税務DDで確認する必要がある

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解説

完全支配関係がある内国法人の間で固定資産、土地、有価証券、金銭債権、繰延資産(売買目的有価証券や譲渡直前の帳簿価額が1,000万円未満の資産を除く)を譲渡した場合、譲渡法人は譲渡損益を繰り延べる(法人税法第61条の11、同法施行令第122条の12)。この扱いは通算制度の承認の有無にかかわらず当然に適用される。繰り延べた損益は、譲受法人が資産を譲渡・償却したときなどのほか、譲渡法人が譲受法人との間に完全支配関係を有しないこととなったときにも、その前日の属する事業年度に計上される(同条第3項)。設例ではS社がグループを離れることで2億円が一度に益金となり、法人格を引き継ぐY社の負担となりうるため、税務DDで繰延損益の残高を確認する。

一問一答

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