司法書士に戻る
憲法難易度: 標準2024年度

司法書士 過去問憲法 第66問

問題

裁判所の組織と権能に関する次のアからオまでの記述のうち、判例の趣旨に照らし正しいものの組合せは、後記 1 から 5 までのうち、どれか。 ア 最高裁判所の裁判官は、内閣の指名に基づいて、天皇が任命する。 イ 裁判官は、裁判により、心身の故障のために職務を執ることができないと決定された場合を除いては、罷免されない。 ウ 行政機関が裁判所の前審として裁判を行う制度は、特別裁判所の設置を禁止する憲法に違反する。 エ 最高裁判所の裁判官の任命に関する国民審査の制度は、任命行為を完成させるか否かを審査するものではなく、実質的には解職の制度である。 オ 裁判所は、政治犯罪、出版に関する犯罪又は憲法第 3 章で保障する国民の権利が問題となっている事件を除き、裁判官の全員一致で公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがあると決した場合には、対審を公開しないで行うことができる。

選択肢

  1. 1アウ
  2. 2アエ
  3. 3イウ
  4. 4イオ
  5. 5エオ

正解

5. エオ

詳しい解説を見る

解説

正解は「エオ」。ア=誤り。内閣の指名に基づいて天皇が任命するのは最高裁判所の長たる裁判官である(憲法6条2項)。その他の最高裁判所の裁判官は内閣が任命する(同法79条1項)。両者を区別する必要がある。イ=誤り。憲法78条は、裁判官は、裁判により心身の故障のために職務を執ることができないと決定された場合を除いては、公の弾劾によらなければ罷免されないと定める。したがって公の弾劾による罷免があり、最高裁判所の裁判官については国民審査による罷免(同法79条2項・3項)もある。ウ=誤り。憲法76条2項後段は、行政機関は終審として裁判を行うことができないと定める。裏を返せば、前審として裁判を行うことは許容されており、特別裁判所の設置禁止(同項前段)に違反しない。エ=正しい。最高裁は、最高裁判所裁判官の国民審査の制度は、その実質において裁判官の解職の制度であり、任命行為を完成させるか否かを審査するものではないとした(最大判昭27・2・20)。オ=正しい。憲法82条2項は、裁判官の全員一致で公の秩序または善良の風俗を害するおそれがあると決した場合には対審を公開しないで行うことができるとしつつ、ただし書で、政治犯罪、出版に関する犯罪または憲法第3章で保障する国民の権利が問題となっている事件の対審は常に公開しなければならないと定める。したがって正しいのはエとオである。(出典: 令和6年度 司法書士試験 午前の部 第3問)

一問一答

全11科目1,000問を科目別に学習

憲法の関連問題

この調子で演習を続けよう

スキマ資格では司書の全1350問を分野別・難易度別に体系的に学習できます。司法書士試験は午前の部(憲法・民法・刑法・会社法商法)と午後の部(民事訴訟法等・供託法・司法書士法・不動産登記法・商業登記法)の択一式に、不動産登記と商業登記の記述式を加えた構成です。受験資格は不要で、行政書士や宅建からのステップアップにも向いています。