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商業登記法難易度: 2025年度

司法書士 過去問商業登記法 第123問

問題

株式の譲渡制限に関する規定の登記に関する次のアからオまでの記述のうち、誤っているものの組合せは、後記 1 から 5 までのうち、どれか。 ア 株式の譲渡制限に関する規定として「当会社の株式を譲渡により取得するには取締役会の承認を受けなければならない。ただし、当会社の株主が当会社の株式を譲渡により取得する場合においては取締役会が承認をしたものとみなす。」と定款に定めて登記している会社が、当該規定中ただし書を削除する旨の定款の変更をした場合において、現に株券を発行しているときは、株式の譲渡制限に関する規定の変更の登記の申請書には、株券提供公告をしたことを証する書面を添付しなければならない。 イ 株式の譲渡制限に関する規定として「当会社の株式を譲渡により取得するには取締役会の承認を受けなければならない。」と定款に定めて登記している会社が、「ただし、当会社の株主が当会社の株式を譲渡により取得する場合においては取締役会が承認をしたものとみなす。」とのただし書を追加する旨の定款の変更をした場合には、株式の譲渡制限に関する規定の変更の登記の申請書には、当該定款の変更が、株主総会において議決権を行使することができる株主の半数以上であって、当該株主の議決権の 3 分の 2 以上に当たる多数をもって可決された旨の株主総会の議事録を添付しなければならない。 ウ 株式の譲渡制限に関する規定として「当会社の株式を譲渡により取得するには当会社の承認を受けなければならない。」と定款に定めて登記することはできない。 エ 取締役会設置会社でない会社において、株式の譲渡制限に関する規定として「当会社の株式を譲渡により取得するには取締役の過半数の承認を受けなければならない。」と定款に定めて登記することができる。 オ 会社法上の公開会社でない監査役会設置会社が株式の譲渡制限に関する規定を廃止する旨の定款の変更をした場合には、役員の任期満了による退任の登記をもしなければならない。

選択肢

  1. 1アウ
  2. 2アエ
  3. 3イウ
  4. 4イオ
  5. 5エオ

正解

3. イウ

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解説

正解は「イウ」。ア=正しい。株主間の譲渡について承認があったものとみなす旨のただし書を削除することは、実質的に譲渡制限の範囲を拡大し、従前は自由であった譲渡に制限を及ぼすものである。したがって譲渡制限の定めを設ける場合と同様に、現に株券を発行しているときは株券提供公告をしたことを証する書面を添付しなければならない(会社法219条1項1号参照)。イ=誤り。会社法309条3項1号の特殊決議が要求されるのは、その発行する全部の株式の内容として譲渡制限の定めを設ける定款の変更をする場合である。既存の譲渡制限について株主間の譲渡をみなし承認とするただし書を追加することは、制限を緩和するものであって新たに制限を設けるものではないから、通常の定款変更として特別決議で足りる。ウ=誤り。会社法107条2項1号イは、譲渡制限株式の内容として「当該株式会社の承認を要する」旨を定めるものとしており、承認機関を特定せずに「当会社の承認を受けなければならない」と定めることができる。この場合の承認機関は、取締役会設置会社では取締役会、それ以外の会社では株主総会となる(会社法139条1項)。エ=正しい。会社法139条1項ただし書は、定款に別段の定めがある場合はこの限りでないとしており、取締役会設置会社でない会社において承認機関を取締役の過半数と定めることができる。オ=正しい。非公開会社が譲渡制限の定めを廃止して公開会社となる定款の変更をした場合、取締役および監査役の任期はその定款変更の効力が生じた時に満了する(会社法332条7項3号、336条4項4号)。したがって役員の任期満了による退任の登記もしなければならない。よって誤っているのはイとウである。(出典: 令和7年度 司法書士試験 午後の部 第30問)

一問一答

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