問題
選択肢
- 1流動性の罠
- 2クラウディングアウト
- 3貨幣錯覚
- 4合理的期待
正解
1. 流動性の罠
詳しい解説を見る解説を閉じる
解説
利子率がこれ以上は下がりようがないほど極端に低くなると、人々は「もう金利は上がるしかない=債券価格は下がるしかない」と予想し、債券を買わずに現金で持ち続けようとします。その結果、中央銀行がいくらお金を供給しても、それがすべて現金として手元に吸い込まれてしまい、利子率がそれ以上下がらなくなる状態を流動性の罠といいます。ケインズが指摘した現象です。 この状態の最大の問題は、金融政策が効かなくなることです。通常は中央銀行が貨幣供給を増やせば利子率が下がり、投資が刺激されて景気が上向きます。ところが流動性の罠では利子率がすでに底に張り付いているため、いくら貨幣を増やしても利子率は動かず、投資も増えません。グラフで言うと、貨幣市場の均衡を表すLM曲線がこの領域で水平になります。だからこの局面では金融政策は無力に近く、政府支出を増やす財政政策のほうが有効だとされます。1990年代以降の日本経済がこの状態に近いとしばしば論じられてきました。混同しやすいクラウディングアウトは財政拡大が利子率上昇を通じて民間投資を押しのける現象、貨幣錯覚は名目と実質を取り違える錯覚、合理的期待は人々が利用可能な情報を最大限使って予想を形成するという考え方で、いずれも流動性の罠とは別の概念です。
中小企業診断士トップ
一問一答・予想問題・まとめノート