問題
選択肢
- 1乗数効果
- 2加速度効果
- 3資産効果
- 4波及効果
正解
1. 乗数効果
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解説
ある企業が新たに投資を行うと、その効果は最初の投資額にとどまらず、連鎖的に広がって最終的にGDPを何倍にも増やします。この波及の仕組みを乗数効果といいます。流れを追ってみましょう。企業が工場建設に1億円投資すると、まず建設会社や従業員の所得が1億円増えます。その所得の一部(限界消費性向の分)が消費に回り、たとえば8千万円が買い物に使われると、今度は店の売上=別の人の所得になります。さらにその一部がまた消費され…という連鎖が続き、合計すると最初の1億円をはるかに超える所得が生み出されるのです。 この倍率(乗数)は、限界消費性向をcとすると1÷(1−c)で計算できます。たとえばcが0.8なら乗数は5になり、1億円の投資が最終的に5億円の所得増を生む計算です。消費される割合が高いほど連鎖が大きくなり乗数も大きくなります。これはケインズ経済学の中心概念で、不況時に政府支出を増やすと、その何倍もの効果で景気を押し上げられるという財政政策の根拠になっています。混同しやすい加速度効果は逆向きで、所得や消費の増加が投資を誘発する関係を指します(乗数効果が投資→所得なのに対し、加速度効果は所得→投資)。資産効果は株価や地価の上昇で消費が増える効果、波及効果は影響が広く伝わること一般を指す言葉で、いずれも投資が所得を倍増させる乗数効果とは区別されます。
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